割引美人

妄想と事実を区別せず遠慮なく垂れ流し

まりーんまりーん

2011.06.12 Sunday[13:39] 野球 - -

 クオリティスタートという考え方は理解出来るし、投手の評価の仕方として目安になるものだと思うけれども、自滅でしょーってな2点と中押しの1点で、7回途中3失点ならまあまあ、というのはなんだか納得いかない気分になります。もっとも、その後7点取られてるのだから最初の2点なんてあってないようなものですがね!

 6月11日(土)は、QVCマリンフィールドに行ってきました。カープ戦です。私の中で、とりあえずの今シーズン最終現地観戦です。何故とりあえずか、それはほらCSとか日本シリーズとか、あるじゃない。無いと思うけど、あるじゃない。
 ちなみに結果は1-10で千葉ロッテの勝利です。いわゆるボロ負けでした。いくら私がロッテの渡辺俊介投手をわりと好きだとしてもそれなりにショック。サブマリン好きとしては、完封でなくてもったいないとも思うし、10点も取られた側としては一矢報いることが出来てほっとしたという感じです。1点とか2点だったら、2安打すらももったいないと思ったことでしょう。10点はやるせない。

 さて、国技館に心を奪われていたころ、私は抜け目無く11日のビジター応援席を購入していたのですが、諸事情により内野に変更となりました。愚かな同僚が外野席を入手出来なかったので譲ったのです。まったく連中はナゴヤの教訓をどこにも生かしていない。全席指定のナゴヤドームで、直前まで行くか行かないか迷っているうちにビジター席が売り切れ、普通の3塁側外野席の中日ファンのど真ん中で孤立して辛かったと言っていたのに、今回も直前になって手配しようとしたらビジター席売り切れちゃったって。馬鹿め。私の彼氏も、知恵を付けろ、学習機能が無いのか、と言っていました。
 しかし優しい私は連中が代わりにと購入した内野席と交換してあげたのでした。何故なら私も彼も騒がしい応援はあまり好まないからです。ただ、周囲があんまりロッテファンばかりだと、場違いな感じがするので、ビジター席以外はホームのファンで埋まっていると予想して、ビジターを取っていただけなので。
 結論から言えば、心置きなく応援するならやはりビジター席、赤い皆さんに囲まれて、わりとまったり観戦するなら外野寄りの内野席、ですな。私は内野で十分。1階も2階も行けて楽しいし。私は観戦に行っているのであって騒ぎに行っているわけではないし。

 QVCマリンフィールドは去年まで千葉マリンスタジアムという名前でしたが、今年からネーミングライツでQVCマリンフィールドと呼ばれるようになりました。おかげで場所が変わったのかとか、建て直したのかとか余計なことを考えてしまいました。作りは、わりと昔ながらの球場と同じです。内野席にぐるりと2階があるのがちょっと違うと言えば違う感じ。屋根があるので、そこは雨でも濡れないような、風が強い球場なのでそうでも無いかもしれない。私が2階席にいたときはけっこう吹き込んできました。最大の特徴は、風向きと風速がバックスクリーンに表示されることです。
 開場は12時試合開始は14時なので13時くらいに行けば良いかと思っていましたが、前日入りして場所取りしてくれた———チケットの件で思うところがあったようです。せっかく譲ってもらったチケットだからなるべく良い席に行こうとか内野でも良い席に行けるようにしておこうとか———同僚に合わせて11時過ぎには海浜幕張駅に到着しました。神奈川県内では降っていた雨も、私は途中から地下鉄だったのですが地上に出たらすっかり上がっていました。西船橋では晴れ間も見えていたのに、南船橋ではかなり強い雨が。現地にいる同僚にメールしたら、ずっと降っているとのこと。人工芝だし、前日に試合が無くてシートをかぶせっぱなしに出来るとは言え、ちょっとどうかなあと不安になりました。
 先に到着したらスラィリーと遊びに球場へ行っていると言っていた彼が、駅でチーバくんに夢中になっていて、結局一緒にシャトルバスで球場へ向かいました。しとしとと、強くは無いが傘無しではいられない程度の雨がずっと降っているまま、無事球場で同僚と合流して開場を待ち、開場とともに入場。
 入ってすぐの感想は、神宮みたいな感じ。節電の影響か少し暗く、神宮よりは広いけれど球場の形に合わせてぐるりと囲むようにお土産屋さんやファストフードなどの売り場が並んでいます。内野のチケットでは、内野部分だけしかうろちょろ出来ず、外野のチケットだと外野と内野の両方をうろつけますが、スタンドへ入るにはチケットの提示が必要です。お高いシートもきちんとチケットの提示が必要なので、チケットホルダーはあると便利でしょう。雨ならますます、チケットはよれよれになってしまいます。
 まずは内野の1階席に行って、前の方かつ通路すぐでフェンスが目の高さに入らないところを探して席を確保。雨だし試合前に食事をしたいので、持参した雑巾で椅子を拭いて東京都指定ゴミ袋を被せ、赤いカンフーバットを置いてカープファンよと主張し、邪魔な傘を置いてお土産や昼飯を漁りに。
 まえけん弁当や生もみじカープびいき うまいじゃろ等、広島戦に合わせて展開していた商品や、ちばもつ煮込み等ご当地メニュー、そしてロッテリア。おお、これが噂のサブローバーガー! でもサブローは故障中なので、ホームランを打ったら360円になるのはまったく期待出来ません。本当は360円で利益が出る設定なのに、お楽しみ感を出したいがために球場マジックでお高い設定にしておいて、ホームランのときだけ360円とか、そういう思惑だったら感じ悪いなあと、お前こそ感じが悪いと言われそうな想像をしました。そうそう、サブローバーガーと佐世保バーガーは語感が似ているね。
 土曜出勤を断って来た手前、お土産無しは気まずいだろう、10連敗で止まったときに「良かったなあ、見捨てずに応援していれば1度くらいは勝つもんなんだぞ」と声をかけてくれた横浜ファン———その「見捨てずに」とか「1度くらいは」に目頭が熱くなりますな———の上司ですから、無難に千葉グッズを買わねばと、マリーンズのクッキーを買っておきました。横浜とロッテの対戦成績、知りませんが。
 あれこれ見ていたのですが、雨の中、席に戻って食べられるわけでもないので、フードコートで腹ごしらえしました。それから、とりあえず2階も全部見てみようと、2階へ行ってみました。2階は2階でグルメもいろいろあったのですが、もうお腹いっぱいだったのと、階段がけっこうキツかったのでスルーです。2階は屋根があるので濡れずに済む席もあり、とりあえず誰もいないあたりにどっかり座って一休みしました。
 2階席は景色が良かったです。1階席より風が強かったですが、椅子が跳ね上げ式でないのでスクワット応援向きでしょう。背もたれが小さいので寄りかかれないのが難点ですが、雨に濡れないのは良い。風が強い分、少し寒いけど。
 そんな感じで彼氏と寛ぎながら、外野にいるはずの同僚にメールで状況を確認したりスタメンについての意見交換等をしたり、のんびりしていたら試合開始まで後30分。周囲を見渡すと、いつの間にか人が増えていて、気がついたらお湯が煮立っていた的な。このまま2階にいついてしまう———1階に置いてあるものはビニール袋とカンフーバットと傘であり、雨天という状況でもし盗まれたとして困るのは傘のみだった———か、1階に戻るかしばし迷い、どうやら周囲はロッテファンが多い感じなのでとりあえず撤退しました。彼氏は対戦相手チームのファンが多い状態だと、スラィリーや坊やのハンドパペットで遊ぶのは気が引けるそうなので、嫌がるのです。ナゴヤでは中日ファンの真後ろで坊やと遊んでいたくせに。
 一度1階の様子を見て、雨が酷そうだったら2階に移転しよう、場所はなるべく外野寄りで、とせっかく確保した1階席を放棄する選択肢を持ちながら1階へ行ったら、なんとか雨が止んでいて、しかも確保した席の周辺はものすごく混んでいて驚きました。せっかくだからこのままここで見るか、と席をもう一度雑巾で拭いて、東京都指定ゴミ袋に荷物を入れて足下へ。さすがに椅子の下は無理ですが、抱えているよりはずっと楽です。ビールも頼み易いし。そのビール、値段は同じなんですが、ヱビスと一番搾りとで紙コップの大きさが全然違いました(笑)
 で、札幌のときと同じように、相手の応援に驚いたのよ。

 なぜ、千葉ロッテマリーンズの公式サイトに、立ち上がっての応援は云々と細かく書いてあるのか、よーく分かりました。ロッテの応援は、どうやらずっと立ちっぱなしでやるようです。しかも、ぴょんぴょん飛び跳ねているのです。内野の2階席でも。あそこ、場所も高いし傾斜もけっこうあるので、飛び跳ねるのなんて怖いと思うんだけど。
 ロッテの応援は手拍子が多く、鳴りものはあまり使わずドラムでリズムを取っていきます。それで、飛び跳ねながら歌うのね。すげえ体力。飛び跳ねながらなのに全体で聴くと途切れ途切れな感じにならず、きれいに聞こえます。なんと言っても10-1ですからロッテの攻撃、長い長い。おかげさまで、特徴のある応援歌をいくつか覚えました。短調が多いのが、渋い感じ。日ハムもそうでしたが、パ・リーグは短調の曲が多いのかしら。面白い。
 一番感心したのは、DHで出ていた神戸! 神戸! 神戸! 神戸! で外野席が4分割されてウェーブっぽく、あれは手拍子なのかなあ、やるのです。20年近く前は、ハマスタや神宮ではウェーブがあったと思うのですが、今はああいうのはやらないのですね。私が球場へほとんど行かなかった高校3年生くらいから会社員2年めくらいまでの間に大きな変化があったのでしょう。良く知りませんが。広島も、その間に子供のころに見たしゃもじがスクワットになってましたし。
 飛び跳ねない応援もあり、違いがいまいち分からないものの、ロッテは公式サイトにも選手の応援歌がキッチリ載っていて、統制と言う意味では日ハム以上でした。
 カープのスクワット応援もかなりの運動量でしょうが、あんなふうに飛び跳ねながらずっと歌っていたら、さぞや疲れることでしょう。土日両方応援しまくっていたひとも多いかと思います。すごい体力。カープの攻撃はやたら短かったから、休むヒマも、ちょっと腹ごしらえも、なかなか出来なかったはずです。しかし9回まで声量があからさまに落ちるということもなく。
 試合内容はボロ負けですから、愉快なものではありませんでした。弱いと言うより、ヘタクソ。ボークもあればエラーも出る。バントも決まらず、盗塁は失敗。走塁の判断も悪かった。満塁ホームランを打たれた後の投手の緊張感の切れ具合も酷いものでした。札幌ではヘタクソとは感じなかったのですが、今日はヘタクソだなと感じました。こりゃ勝てないよ。近くの席の少年も寝ちゃったし、私の彼氏も坊やとスラィリーを抱っこしたままうとうとしていました。ビール2杯飲んで、雨が上がって少し暖かくなって、腹もくちく、試合がつまらないとなれば寝るよね。
 ただ、渡辺俊介投手は好きなタイプの投手なのでそれは楽しみました。スピード表記を見ていましたが、何球も続けてきっちり92キロだったかと思えば120キロくらいのストレートで決めてくる。最速150キロとか注目されますけども、配球次第で手も足もでないようなピッチングが出来るのですね。9回は少し乱れましたが、まったく見事な投球でした。素晴らしい。9回はきっと完封を意識して固くなったのでしょう。すぐマウンドに集まって声をかけていた、内野の気遣いも良かったです。
 いやもう、ほんと脱帽としか言いようがないですね。
 不満があるとすれば周囲のカープファンですね。再三好捕し、満塁ホームランを打った大松外野手、彼はレフトの守備ですから3塁側内野のすぐ近くにいまして、彼がフェンスギリギリのファウルを捕ったときも、普通のフライを普通に捕ったときも、「落とせよ!」とか叫ぶんですよ。なんて品の無い。
 先日はホークスファンが「9連敗」と試合後にコールしたとかで少々もめたそうですけど、事実に過ぎない9連敗をコールされて怒るくせに他球団の選手には「落とせ!」と叫ぶ、もちろん同一人物では無いでしょうが、同じくカープファンと括れば、他人の振り見て我が振り直せと、思います。応援しているチームへの、愛あるヤジならまだしも、他の球団の選手に怒鳴りつけるように叫ぶ、近くにいて非常に不愉快でした。
 近くにはロッテのユニフォームを着たひともいました。彼の気持ちを想像すると悲しくなりますね。ご本人は友人らしいカープのユニフォームを着た男性と肩をぶつけながら楽しそうに観戦していて、満塁ホームランに立ち上がって大喜びし、頭を抱えている周囲のカープファンに気付いて慌ててちょっと頭を下げながら座る、そんな控えめな態度でしたが、態度の悪いカープファンの声は耳に入っていたはずです。好きで応援しているのだから、他人を不愉快にさせるようなことをどうしてするのか、理解に苦しみます。
 また、9回に1点入れたところでビジター席は大騒ぎ。待望の1点、完封は免れたという喜び、あったと思います。しかし、あのやけっぱちのような大騒ぎは、10点取られていてつまらなかった試合の、鬱憤を晴らしているとしか思えない感じでした。そりゃあ9回に一矢報いた選手たちの気合いと根性はちょっと嬉しかった。それでもあんなに大騒ぎするようなことかというか、なんかちょっと冷めちゃいました。今を逃したらもう騒ぐとき無いよ! という雰囲気もあり、飲んで騒ぎたいだけなんじゃないのこのひとたち、といぶかしく思いました。
 そうだ、球場にもひとつだけ不満があって、内野席の1階の上のほう、2階との間に電光掲示板があるのですが、あそこにはフォアボールだの三振だの流れるのです。これがものすごく目がチカチカするし、まぶしいし、酔う。あれはダメ。
 いやあ、ロッテも千葉に移転して良かったねえ。もう20年だものねえ。もうすっかり千葉で愛されて千葉の顔になっている。と、こないだの札幌と同じような感想になってしまいました。

 ところで、チーバくんの着ぐるみは貸し出しがされているのですね! チーバくんはいつも同じチーバくんではなく、「ナカノヒトナドイナイ」とか、ドアラみたいな個性とか、そういうのとは無縁なのね。着ぐるみはいくつくらいあるんだろう。夢が壊れるよ千葉県公式サイト。チーバくんの日記はチーバくんが複数いるのにどういうことなんだ!
 いやでもあれだね、「チーバくんの中の人はアリバイを主張しているが、その時間海浜幕張駅にいたのは別のチーバくんだ!」みたいなのはアリだな。着ぐるみって時点で中の人がアリバイを主張するのは難しいだろうけど。ああ、複数の中の人と複数のチーバくんで斬新な入れ替わりのトリックが作れるかもしれない。どうしよう。
 どうもしないが。
 新たな夢を見始めました。ありがとう千葉県公式サイト。

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