割引美人

妄想と事実を区別せず遠慮なく垂れ流し

おめでとう旭天鵬

2012.05.21 Monday[23:02] 相撲 - -

 昨日の、旭天鵬の優勝に、水戸泉の涙涙の優勝を重ねあわせてしまいました。優勝パレードの旗手は白鵬でしたね。すごい演出です。モンゴル力士の大先輩である旭天鵬に対する白鵬の敬意を感じます。
 思い出すと、土俵上で勝ち名乗りを受けているときから涙目の旭天鵬を思い出すと、ぐあああああああってなります。花道でボロボロ泣いていたのもまさに男泣きでした。なんだもう! もっと泣いて良いぞ! 表彰式の前、まげを結い直す床山さんも嬉しそうでぐっときました。
 大島親方の定年にあわせて引退、というのが敷かれていたレールだったと思います。それを、現役続行して、20年目の初優勝。霧島だって琴ノ若だって40までは関取でいられませんでした。琴ノ若は、やはり親方の定年にあわせての引退でしたし。でも旭天鵬は40歳まで目指すって。頑張って欲しいです。
 インタビュー可愛かったな。前日は眠れなくてちょっとお酒飲んだとか。笑ってた。泣きながら。

 私は基本的には、平幕優勝は取組編成のミスによるものだと考えています。下位で勝ちっぱなしがいたら通常当たらない上位に当てて星勘定を悪くする。それがセオリーです。これが追いつかないと平幕優勝が出てきてしまいます。もちろん、下位にいる力士が、元々強いんだけど怪我で休んでて下がっていた場合などは上位に勝つのも順当っぽいときもあるのですが、なんだかんだで番付順でたいがいは勝ち負けがつきます。
 横綱と幕尻の実力差は幕下上位5番と十両よりもずっとあるように私は感じます。
 今場所のように、横綱は一人でも大関が多いと、15日間のうち、横綱は大関と当たらないわけないですから6日分は取組が決定したようなもの。同部屋対決はしませんけど、今同じ部屋のひといませんから。同様に大関も大関同士で当たるし、関脇と小結とも必ず当たる。
 単純に計算して、横綱一人大関6人、関脇二人小結二人、同部屋がいないとすれば15日のうち10日は相手が決定です。小結はたいてい初日に横綱と当たるのがパターンだし、前頭3枚目くらいまでを外すのも不自然。そう考えると誰と当たるかな? と思える取組は無いのです、横綱と大関は。
 これだけ「必ず取組をしないといけない相手」がたくさんいる状態で、下位で勝ちっぱなしがいると当てようにも当てられない。そういうことになります。さらに千秋楽は琴欧洲が休場して栃煌山が不戦で優勝決定戦に出ることになったのは、14日目の取組と千秋楽の取組を同時に決めるシステムの問題点とも言えるでしょう。
 そういう諸々があると、琴富士や水戸泉みたいに平幕優勝が出て来るのです。水戸泉が優勝したときは、大関3人関脇2人小結4人でした。琴富士が優勝したときは……幕下優勝が古賀だった。後の魁皇です。うわあ、そうかそうだったのか。同期の若貴曙は三役だったのにな。
 相撲レファレンスは本当に便利。

 旭天鵬がすごくないわけじゃないです。一番すごいのは、休場が少ない力士だということ。出てりゃ良いってものでもないですが。とにかく休まない。幕内を上がったり下がったりしながら黙々と力強く。
 決定戦の一番、あれは押し込まれての引きではなく、呼び込むための引きで、危なく見えないこともないですが、あれはほんとに勇気ある引きだと思いました。あれだけ思いっきり引けば、栃煌山もついてはいけない。上体だけが前に出てしまい足が出ませんでした。
 全然、消極的な相撲ではないです。引き相撲なんて、と文句をつけたくなるような相撲ではなく、技ありの引き方です。
 目標の40歳まで元気に土俵に上がる姿を引き続き応援したいです。ベテランの技を見たい。霧島の出し投げより見事な出し投げを私はいまだに見たことないですが、旭天鵬の肩すかし、これも旭天鵬でないと出来ない感じのする肩すかしです。あとすくい投げか、あれも良い。
 でね、私は国技館に飾られる歴代優勝力士の額を今から楽しみにしているのです。私がイチオシの富士東は大きく負け越したので来場所は十両でしょう。頑張れ。

秋場所やっと観た

2011.09.19 Monday[17:49] 相撲 - -

 土曜はだいたい頭痛で寝てて、昨日は山梨へ葡萄を買いに行き帰りに車酔いしてそれっきり、今日も昼まで寝まくっていたのに同僚から「初回に4点取られたけど大逆転」とカープメールをもらったので起きてちょっと観戦、その後相撲という流れで、やっと秋場所をまともに観ることが出来ました。母が24日の国技館へ向けて、魁皇弁当はもう無いからどうしよう、十両でも高見盛弁当あるのかしらとウキウキです。
 毎年のことですが、行った葡萄園は奥屋敷葡萄園です。買ってきたのは、アウトレットのゴルビーと、甲州とビーナスです。ゴルビーは旬が終わりなのでちょっとカビっぽい感じがしますが、甘くて美味しい。私の彼氏はゴルバチョフだと大喜びでした。

 日馬富士は巧い。場所前の色々だと、今日の日馬富士-鶴竜はかなり盛り上がるはずの一番なのですが、お互いに4勝4敗ではまったく期待が持てない取組でした。しかしながら、立ち会いのぶちかまし、まわしの取り方、足の掛け方、体重の寄せ方、お互いに技量を感じる良い相撲でした。あっさりと、日馬富士が勝ったようにみえますがね。
 白鵬もそうですが、当たった後の対処と言うか、自分の形へすぐ持って行く、体を少し離すとか上手を取るとかもろ差しになるとか頭をつけるとか、その動きが日馬富士は本当に早くていい。ただ、そこが上手くいかないと大抵の場合に体力負けしてわりと簡単に土俵を割ってしまうのが残念です。白鵬は体が大きいぶん、一気に寄られたりしないのですが、日馬富士は軽いので吊られたりするとおしまいですね。でも今日は相手も大きくない鶴竜だからか、なんというか美しい取組でした。
 白鵬も万全ですね。当たってすぐまわしを引いて素早い寄り。お手本通りという感じです。
 あと、豊真将も良い相撲でした。彼は立ち居振る舞い全部が文句無しなので、それだけにもっと勝ってくれよと思います。豊真将はちょっと真面目すぎると言うか律儀すぎるというか、柔らかい雰囲気が無いのですが、魁皇の引退後いかにも「おすもうさん」的なのは豊真将かなーと思います。
 それにしても、日本人大関の候補として人気と期待が半端無いはずの稀勢の里は、今日も相変わらず悪役のような顔立ちでした。もっと強気で攻めて欲しいなあ。今日の把瑠都戦は、土俵際まで追いつめておきながら、把瑠都は腰が立っていたのにどうにも攻めきれず、逆に寄り切られてしまいました。正当派の相撲が好きなひとには嫌がられるかもしれませんが、私は土俵際まで追いつめたら、足をかけたり出し投げっぽく揺さぶったりして土俵を割らせるのもありだと思っているので、もう少しずるい相撲でも良いと思うのです。

 そうそう、魁皇の引退相撲は来年、平成24年5月27日です。お忘れなく! 特に私!
 まだ事務局も立ち上がってないとのことですが、魁皇の公式サイトも出来たことですし、要チェックですよ。うふふ。
 琴ノ若の引退相撲のときと同じく、正面枡席を狙っております。うふふ。

技量審査場所ってさ

2011.07.09 Saturday[23:40] 相撲 - -

 またしても思い出話になりそうな、5月技量審査場所について。
 5月技量審査場所は、NHKではなく自前の配信だったが故に、テレビ中継の無い時間にやっている前相撲、ニュースやハイライトなどで普段はほとんど観られない、翌日の取組披露、弓取り、なんと神送りの儀式までが配信されました。中継が無くネット配信であるということ以上に、土俵で行われる取組以外のものをそのまま伝えることが出来た点が、画期的でした。
 公式配信では、十両以上ではどすこいFMのメンバーによる解説がされていましたが、ニコニコ生放送ではそれもなく、結びの一番までずっと、解説もリプレイも無いまるで現地にいるような観戦が出来ました。その上で、同時に生放送を観ているひとたちとコメントで盛り上がれるという、かなりお得な状態だったと思います。
 行司の口上、弓取り、そして神送り。NHKの大相撲中継では、ましてやダイジェストやニュースだけでは伝わらない、確かに神事だよねという姿がニコ生の、それこそ垂れ流しの状態から伝わったのではないでしょうか。
 あの、ユルさ。ものすごい熱戦だったのに、そんな余韻はものともせず、次の力士を淡々と呼ぶ呼出。実は個性たっぷりの行司の皆さん。シンクロ率100%とコメントされていた、土俵を掃く二人の呼出の動き。若い行司や呼出の声は裏返りかすれ、行司よりも小柄で貧弱な下位力士、とにかく呼出は良く働く。朝8時から18時まで、たぶん一番長いのは土俵を掃いている時間です。相撲とは、土俵を掃くことではないかと思うほどです。という主旨のことを高橋秀実氏が著書『おすもうさん』で述べていました。同感です。
 とはいえ、人体は60%が水分だから、人間は水ね! ということにならないのと同じで、相撲はやっぱり取組がメインでしょう。しかしながらそれでも、掃いて清めるために取組をやっているんじゃないかと、ちらと疑ってしまうほどひたすら土俵は掃かれまくっています。
 途中で私は、これ、観客必要なの? と思ってしまいました。一日中、客がいようがいまいが、ずっと同じことを繰り返していて、土俵上から観客へのパフォーマンスは主に、いわゆる選手であるところの力士ではなく、行司から行われます。明日も来てくれと観客に告げるのは行司の役目であり、力士は優勝インタビューの時に「来場所もよろしく」とアピールするのみです。毎日毎日「明日も賑々しくご来場お待ち申し上げまする」と頭を下げるのは力士ではないのです。力士は本当に相撲を取っているだけ。土俵や対戦相手、親方には頭を下げても、観客に頭を下げないのが力士。周囲を気にせずひたすら土俵を掃き、次の力士を呼び出し、審判を務める親方の世話をし、マイクや座布団を運んだり片付けたり、なんだか超越しているようにも見える呼出さんたち。
 観客に語りかけているのは、行司と、場内アナウンスだけですね。物言いがついたときの説明さえ、取組をした本人たちへの説明がメインのように感じられます。
 あれはあれでなかなかに完成された世界です。ひよの山の着ぐるみがいたり、どすこいFMで賞品付クイズがあったり、地下でちゃんこ食えたり、しますけれども、それは国技館の周りの部分であってあの会場に入り込んだら別世界です。
 以前大相撲秋場所6日目で私は国技館はテーマパークだと申しましたが、いやもうほんとに。テーマパークです。

 5年程前、何かの雑誌か特集で、期待の若手幕下力士として紹介されていた富士東(当時は渋谷)が、十両8枚目で勝ち越しました。9勝です。立派なものです。同列で扱われていた稀勢の里はもうとっくに三役と、だいぶ水をあけられましたが、幕下でもたついた分、十両を駆け抜けて上位を脅かす存在になってくれるのではないかと期待しています。幕下上位で勝てない日々が続いた時は、関取になってくれれば万万歳だと思ったこともあるのに、勝手だなあと我ながら思います。
 こうやって若手の出世を見守っていると、ジャニーズジュニアが好きというひとの気持ちが分かるような気もします。

 などなど、相撲そのものはもうこれでもかってほど楽しみまくったのですが、じゃあ八百長問題はどうなったの? と言うと、正直、まったく解決していないと思います。証拠のあがった(とされる)メンツを外して無料で相撲やって、そんで番付組み直して、それでハイ禊は終了ですって、んなわけねーだろ!
 でも相撲協会はそれでおしまいっぽい雰囲気です。2011年5月27日の時点でデイリーには「八百長問題"終止符"名古屋場所正常開催へ」という記事が出ました。おいおい"終止符"かよ、本場所再開の条件としてきた全容解明、処分、再発防止策の『3点セット』のうち、やったのは処分だけじゃねーか。私はツッコミまくりましたが、文科省からも「まあよかろう」的な返事が参りまして、祝! 名古屋場所開催と相成りました。どんだけ茶番なんだか。
 力士を傷つけただけじゃないですか。本当に八百長をやってなかったらしい面々の誇りを傷つけ、仲間内でお互いを売るかどうか疑心暗鬼、場所の中止による士気の低下、やってようがやってまいが今後世間から色眼鏡で見られるストレス。それでもきちんと解明すればそれだけの負担をかけた意味があるでしょうが、結局はナアナアでおしまいです。
 とりあえず中止にしてしまった三月場所———その後大きな地震がありましたので結果として中止で良かったですが———も、あれこれ対策するよりはまず中止にしてしまおうという感じがしました。協会は元力士なのですから中止による力士へのダメージがいかほどなものか、分かっていたはずなのに。もちろん、八百長はとんでもないことだから最もダメージがある方法を取ったとも言えます。調査報告によると処分された力士が考案して始めたものではないのですから、親方だってやってたかもしれないのに親方への処分はどうなってるのか、そこらへんも曖昧なままです。
 3月は中止、5月はデモンストレーション、7月は本番、そういう段取りの時間稼ぎと場繋ぎのために開催されたようにしか思えません。タニマチさんやお茶屋さん、巡業やら何やらで世話になる地方の関係者、あちこちに迷惑をかけて、もう何事も無かったかのように7月場所が開催されようとしています。
 そりゃあ相撲の存在を世間に広めたし、取組内容は面白かったし、ニコニコ生放送も画期的だったし、新しいファンの獲得に繋がったかもしれないし、でも、八百長問題の解決と言う意味では、どんな役に立ったのか、明確には見えてきません。これもまたそのうち、ああそんなのもあったねーと言われるだけなのかと思うと、ほんとにいったいなんだったのだろうと、疑問でいっぱいです。ほんとに単なる体裁だけのパフォーマンスだったのなら切なすぎます。

技量審査場所のさみしさ

2011.05.17 Tuesday[23:48] 相撲 - -

 本日は技量審査場所10日目に行ってきました。会社忙しいのにな。しかし申し訳ないと思うなら行くなと自分でも思うので、まあ良いや。
 10時過ぎに国技館へ到着しました。席まで行く間に森麗の取組を見逃したようです。まだ、序二段の取組が行われていました。両国駅で「国技館はどこですか」とタクシーの運転手に訊いているひとがいたので、目の前だよ見れば分かるよと思いましたが、国技館方面を見て、ああこれは見ても分からないなと思い直しました。
 のぼりが出ていないからです。通常の場所では、関取の名を染め抜いた色とりどりののぼりがわんさかはためいています。邪魔なくらいです。でも今日はそれがありませんでした。「頑張ろう日本」と書かれたのぼりが数本あっただけです。これでは、そこが国技館だとはとても思えないでしょう。
 入口でチケットもぎりの親方に、本日の取組一覧表を貰えるのですが、この一覧表もまたいつもとまるで違う雰囲気だったので、つい「いつもとずいぶん違いますね」と声をかけてしまいました。朝の空いている時間ですから、親方も少し話をしてくれました。広告を出せないので、とのことです。しかし、おかげで字は大きいし、番付を見やすく並べてあったと思います。
 それから建物の正面に入って、この時間でお客さんがほとんどいないのはいつものことなのでどうでも良くて、ロビーの一番奥、そこにあるガラスケースを見て私は絶句しました。通常の場所ならば、真ん中に賜杯と、その他各種の賞品がギュウギュウに詰まっているはずのガラスケースです。今日は優勝旗と三賞の楯、それだけがぽつんとありました。
 十両の土俵入りがやたら人数少ないのも、中継が無いのも、どすこいFMが無いのも、席で禁酒なのも、のぼりが無いのも、寄せ太鼓もはね太鼓も無いのも、懸賞が無いのも、全部それぞれさみしく感じていましたが、このガラスケースが一番さみしく感じました。
 しいたけも梅干しも無いんだぜ! なんてネタっぽくする気にもなれないくらい衝撃を受けました。賜杯が無いとか表彰が無いとか、わりとあんまり気にしていなかったのに、私はとても衝撃を受けました。辞退であって向こうから嫌がられたわけでは無いですが、国内に限らず外国からもそっぽを向かれてしまった、そういう気持ちになりました。
 国技館外での、今日の当日券はもう無いというアナウンスに残念そうにしているひとを何人も見ました。中入り後は平日にも関わらず通常の場所と同じ程度には観客がいました。でも、あのどうせたぶん形式に過ぎない表彰が全く無いというのは、なんだかとんでもないことだと、そう思いました。

 とはいえ、基本的には楽しかったです。向正面だと少し呼出や行司の声が届きにくいですが、早い時間だと土俵上をすり足で動く足音や、組み合っているときに力士の荒い息づかいは聞こえます。行司だまりの行事の様子や、呼出さんたちの動きなど、正面からはあまり見えないものが見えて面白いのです。向正面では以前も一度観たことがありますが、そのときは枡席だったので見える範囲と角度が違い、新たな発見もありました。土俵入りのときのアナウンスをしているひとは、カンペ何も無しでやっていたのがスゲエけど、床にあぐらで座り込んでというのがちょっと間抜けだなとか。
 その他、販売していないという話だった名物の焼き鳥が14日から復活して、5本600円ではなく4本500円でしたが販売があり、美味しくいただきましたし、トイレは相変わらずホテルや結婚式場のように奇麗でした。高見盛は同体取り直しで2番も観られて母は大喜びでしたし、私の好きな富士東も勝ちました。
 貴乃花親方の協議の説明は簡潔で分かりやすく、妹に「審判長が正しい日本語で喋るのを初めて聞いた」と言わしめました。私も生では初めて聞きましたが、いやはや、土井たか子氏が「さん」付けで呼んだときのような斬新さでした。
「ただいまの取組についてご説明いたします。行司軍配は西方有利と見て軍配を上げましたが、東方の足が出るのが早いのではないかと物言いがつきましたが、協議の結果、体が落ちるのと足が出るのが同時であり、同体取り直しといたします」が「ただいまの取組は、体が落ちるのと足が出るのは同時として、同体取り直しとします」だもん。
 もちろん、貴乃花親方以外は従来通りです。たぶん今後も貴乃花親方しか簡潔な喋りはしないでしょう。それにしても協議で土俵上にいるときの錣山親方の横顔の凛々しさは半端無いな。
 今日は、朝10時過ぎから観ていて、物言いがついたのは2回、2回とも同体取り直しでした。

 国技館の2階は天井のすぐ下あたりに最近の分から順番に、優勝力士の絵が飾られています。誰かそろそろ優勝しないと、白鵬がとるポーズが無くなってしまいそうです。刀の柄に手を置いているポーズなんか、校門の入口で竹刀を持って待ち構えている生徒指導の体育教師みたいな感じになっちゃってます。
 その中で、平成21年の朝青龍は、とても彼らしいポーズでした。取組前の、最後の仕切りの後、くるっと向きを変えて左手で自分のまわしを叩く、その叩くために左手を高く掲げたポーズです。仕切りからきちんと朝青龍の取組を観たことがあれば、それが朝青龍が必ずやる仕草で、いかにも朝青龍だと分かると思います。シルエットクイズでも朝青龍だと判断出来る、彼らしい一瞬です。その姿を使ったものがあるということは、それまでただ化粧回しで仁王立ちしている良くあるポーズで作ったものばかりではなく、と工夫を凝らさねばならないほど、彼が優勝を重ねていたということです。

 あんなにトイレも奇麗で8時間近く居座って無料は申し訳ないので、相撲協会へのお礼にはなりませんが、義捐金の寄付もしてきました。協会の実績にはなるのだろうからね。
 もうそろそろ寄付も下火なのかもしれないですが、ここはもうちょっと商売人になって、取組終了後にはいろんな親方が、特に人気のある親方が、入口近くの募金箱で声をかけていたらもっとたくさん義捐金が集まるのではないかと思います。いやほんとに。
 佐渡ヶ獄親方と握手どころか、目が合ってにっこりなんて、私それだけで万札つっこみそうです。
 そういうところであざとくないのは相撲協会の良いところであり、物足りないところでもあります。初めて国技館に来たお客さん、これで楽しめたのかしら。少し心配になりつつ、あー千秋楽朝6時に行けば間に合うかなと思ってみたりしています。

 ところで、私の好きな富士東を、間違えて芳東と、いくら続けて出てきたからって、間違えて呼んだ呼出さんは許さんぞという気持ちです。はい。三段目でも間違えて、呼び直していることが一度ありましたが、そのまま進んで行ったので、うおおおお富士東! なめられてるぞ! と悲しくなったのでした。

9連勝

2011.05.16 Monday[23:11] 相撲 - -

 両親と弟妹が行くはずだった明日の相撲観戦に、父の都合が悪くなったので私が行くことになりました。ずいぶん前からその予定だったのですが、また急に父が行くと言い出すか分からないので、あー楽しみ! 楽しみ! と思いながらも、いやいや浮かれすぎるなよ……と思っていましたが、うふふふふ。明日は国技館です。休んでまで行くところでは無いのですが。仕事忙しいのにね……
 今日もこれから本日の取組を確認します。魁聖勝ったらしい。もう少し強引さを無くしたほうが良いとは思うけど、勢いを無くすのなら今は彼はこのままで良い。
 で、ニュースを見るたびに、インタビューまでちゃんとしてんのに放送しねーのかNHKはよぉおおおおおこの経費は無駄じゃねえのかよぉぉぉおおおおおと思います。

相撲脳

2011.05.13 Friday[23:49] 相撲 - -

 スーパークールビズの上を行く、年がら年中裸または浴衣(ジャージ不可)な皆さんの、魅力的なお尻を本日は主にこれから堪能します。実はまだ週休3日が続いていて、コマツが表明した週休3日のニュースについては、こちとらもう1年くらいやってんだよてやんでばーろーちくしょー別に節電対策じゃねーけどな、と思った次第です。だから今日は休みのはずなのですが、通常通りに出勤しました。しかし、ラジオ体操も無ければ社員食堂も休みで、仕事がつまっているからこそ金曜出勤なのになんだかお休みモードです。
 これが把瑠都の言う「遊びの場所」気分なのではないかと感じました。今日は休日出勤ではなく、世間と同じで平日なんだよ! としっかり認識するためには、送迎バスも減らさずラジオ体操も食堂も動かして、通常モードを演出するほうが、きっと真剣に働いて残業もしそうです。今日は、休日出勤の上に残業なんてやってられっかいと言わんばかりの撤収っぷりでしたからね。

 さて、そんな職場で昼休みは数名で仲良く相撲観戦。公式配信をさすがに音声は無しで観ていました。どうせ解説は無いから音声無くても困らないし。
「それにしてもお前は男の裸が好きだな」
「違います。裸の男が好きなんです」
「俺も相撲は好きだが、これを序ノ口から9時間は無理だな」
「案外あっという間ですよ。現地だと」
「現地なあ、やっぱ画面より良い?」
「良いです。裸の男は生が一番です」
「お前それ誤解を招く表現じゃねーかな」
「きゃーやだーセクハラー」
「神聖なる職場で男の裸を堂々と観ているお前に言われたくないぞ」
「だから男の裸を観ているんじゃなくて裸の男を観ているんです!」
 とかなんとか、平和な昼休みでした。昼休みに相撲を観ていると昼食を食べ損ねてしまいます。国技館では昼食を食べながら観るのが醍醐味なのに、会社だと食事を忘れる不思議。

 その後、女性社員とも少し話をしました。
「まだ5月なのにこんなに暑くて、夏になったらどうなるんだろうね」
「え? 今やってるのが夏場所ですよ? 技量審査場所って言ってますけど」
「いやいやそうじゃなくて」
「ああ、7月? 名古屋ですか? 確かに名古屋は毎年暑いですからねえ」
「じゃなくて、普段の生活の話、停電あったりするのかなって」
「なあんだ、そんなことですか」
「相撲より大事なことだってば」
 いやまあそうですけど、でも、節電の結果ヒートアイランド現象がどうなるか(計画停電は23区除外らしいので変化無しかもしれない)とか、もしかして夏休み増えるかもとか、夏休みは増えなくても昼休みが増えるかもとか、打ち水作戦本格化するかとか、昔ながらの氷を使う冷蔵庫が復活しちゃったりして! とか色々考えると私は楽しくなってきちゃいます。
 冷房を控えることが当たり前になれば、真夏は冷房でつま先が冷えるかもしれないからサンダルで出かけるのはやめようなんて、無駄で馬鹿馬鹿しい心配をしないで済むようになるかもしれないことは、素直に歓迎して良いことですよ。

相撲観てない

2011.05.12 Thursday[22:57] 相撲 - -

 私としたことが今日は相撲中継のタイムシフト予約を忘れたので、原発その他について思うところを。
 期待の新人、明月院は休場しました。心配ですね。蜂窩織炎、大学時代の豊真将が一度相撲を辞めた原因ですよこれ。

 責任は政府にあるとかなんとか言うけど、その政府をやってる政治家を選んだのは国民だし、東電による人災ではあるけれども原発ので電気で便利に暮らしていたのだし、本気で反対するなら成田で立ち退かないひとたちみたいに主張しまくれば良いわけで、そうしないのだから消極的に賛成していたわけですから、何でもかんでも東電がとか政府がとか押し付けるのはあつかましいんじゃなかろうか。
 原発がある土地は、補助金をたくさんもらってウハウハだった、だから今回の事故は気の毒だけどリスクを受け入れてお金にしていたんだからガタガタぬかすな、みたいな意見にも賛同出来ません。原発のおかげで電気をガンガン使って良い生活していたのはどこの誰だ、お前電気使っていなかったのか、そう思うからです。
 電気料金は上げるならどかんと上げれば良いでしょう。それで、前年度の同じ時期と比較して、使用量が少なければ少ないほどキャッシュバック、そんな感じでやってみれば節電を超頑張るんじゃないかと思います。アンペア下げるひとも多いでしょうし、そしたら予想される使用量の上限も自然と下がります。
 政府が政府がって言うのなら、政府の責任はつまり選んだ国民の責任だと思うので、全体的な負担が増えるのは仕方がありません。政府が政府がって言う前に、自分の政治家を見る目の無さを、そんでロクなやつがいないと言うなら自分が出れば、ということで責任の無いひとなんかいないのです。選挙権のある年齢ならね。あと痴呆とかで無い場合。子供は気の毒です。ああ、子供いなくて良かった。っていう問題じゃないけども。

 ただ、東電のやり方等々はなんというか腹が立ちます。計画なんてあってないようなものなんだから停電予報にでもすりゃ良いじゃないかと思っていたら、Yahoo! では電気予報が始まりましたけど、あれも曖昧で非常にうさんくさいものです。それを人ごとのように「この先19時まで使用率は80%以上でしょう」なんてやるものだから呆れます。やってるのはYahoo! ですけれども、それでも白々しくてなんかもう。
 天気と違って分母は東電が調整してんだろーが!
 東電は予想される最大使用量プラスアルファで、その日の発電量を決めているはずです。これが、最大供給量ですね。決して、現状でギリギリまで頑張りまくって供給出来る限界量ではありません。
 予想が多ければ張り切って発電し、少なさそうならぼちぼちで凌ぐ、それが無駄の無い電力供給の姿です。出来れば24時間平均的に電気を使ってくれると助かるがそうもいかないから調整してやっている、だから前年の使用量や気温などを元に発電量を決めるのはそれはそれで良いのです。
 しかし、3500なら3500と予想し、じゃあ供給量は2割増くらいで良いかね、みたいな感じで決めた最大供給量に対して、一番使用量が多い時間帯でも8割かもうちょっとというのは当たり前のことなのです。予報もクソもありません。むしろ、東電の決めた最大供給量こそが「予報」でしょう。
 前年度実績から、最大使用量のときにギリギリにならないような結果にするための分母を東電が決めているのです。それなのになんで予想使用量をパーセンテージで表すのか、意図とか意味とかさっぱり分かりません。そうなるように設定していることを予報として周知するのはインチキ臭く感じます。
 これが、「前年度の使用量はこれだけ、今年の本気モード最大供給量はこれだけ、なので本日の最大はこのくらいに設定しました。去年と同じ調子で大丈夫です」とか「本気モードで頑張らないと前年度実績の様子ではヤバいのですが、今から本気モードだと燃料が足りなくなって後で困るので本日の最大は去年の使用量より少ないです。気合い入れて節電してください」とかなら納得です。
 Yahoo! のトップに電気予報を載せておくことで節電の意識付けになる、ということだとしても、あのグラフを見るひとを騙しているっぽくて、私はあれは感じが悪いなあと思って見ています。

 原発銀座である若狭が冒頭に出てくるミステリあったな、と本棚を漁って見つけました。有栖川有栖『海のある奈良に死す』 (角川文庫)、海辺の描写がとても美しく、死体との対比が象徴的です。海の描写は『朱色の研究』 (角川文庫)で舞台になった周参見の様子も清廉だったり禍々しかったり雰囲気色々で奇麗でした。あと『孤島パズル』もか、有栖川氏の海の書き方は好きだなあ。奇麗なんだけど寂しい感じがして。

遊びだったのね

2011.05.11 Wednesday[23:25] 相撲 - -

 今回の相撲中継を機にニコ動のアカウントを取得したひとがいかほどなのか気になります。初日の視聴者は15万、2日目、3日目はともに12万を超えていました。4日めは11万ちょっと。全勝が消えたのと興味本位が少し減ったのだろうと思います。タイムシフトの予約は毎日700から1200ほどです。千秋楽が近づくにつれ、後半の予約はまだまだ増えるでしょう。
 勝負審判や行司が変わるたびにコメントでいろいろネタが出てくるのを見て、母が「みんな詳しいのねえ」と感心していました。また、「魁皇どうだった?」等の質問や、明らかに何も知らなさそうな「これどこでやってるの?」「行司にもランクあるの?」等にも誰かがそれなりに答えており、そういう母にとっては未知なネット住民達のやりとりが案外普通で、むしろ親切で熱心で、みんなで相撲を楽しんでいるという雰囲気に驚いたようです。場所がネットで、各自パソコンに向かっているだけで、要するに趣味の集まりなのねと。
 まあ、wwwwwとかワロスとかには全然ついていけなくて、「おかあさん、こういうひとを馬鹿にしたようなの嫌だわ」と言っていましたが。このノリでみんなで楽しんで晒したりとかやっちゃうんだから、なんだか怖い集まりという認識のままでも良いかと思います。

 把瑠都の遊び発言は、なんかちょっと分かる気がします。のぼりも出ていない、寄せ太鼓もはね太鼓も無い、売店は営業しておらず、イベントも当然ない、懸賞も無ければ呼出さんの服装も違う、そういう普段の本場所らしい姿が何も無くて、それで本番だから気合い入れろと言われても難しいのではないでしょうか。全然本番っぽくないんだもの。高揚した雰囲気は引退相撲よりも無いんじゃないかと感じます。
 もちろん、プロなんだからしっかりしろとは思いますが、本場所らしい雰囲気によって気持ちを作っていく、例えばマスターズは特別とか甲子園には魔物がとか、そういうやり方をしたいが今回ちょっと勝手が違って戸惑うよねくらいの話なのではないかと感じています。とはいえ厳重注意は当たり前ですな。
 で、今日は早速ニコ生のコメントで「遊びに来た」「遊び相手は安美錦」とか言われっぱなしでした。勝ったので最終的には「遊びに真剣です」みたいな調子でしたが、負けてたらぼろくそだったろうな。

 琴欧洲-豊真将は、豊真将の足が出るのが先か、琴欧洲が土俵の外に落ちるのが先か微妙なところでした。物言いはつかず、行司軍配通り豊真将の勝ち。何度もリプレイして確認したところ、琴欧洲の右足のかかとのほうが豊真将の左足より早かったようです。こういうときスローが欲しいよね。
 琴欧洲は大丈夫なのかな。最初は豊真将がもろ差しになって、その後はお互い少し離れては頭から当たる、これ3回はやってました。体全体を眺めて、どこか悪そうという感じは無いのですが奮いません。心配です。
 最後に、ほとんどどうでも良い情報として、西方の水付けたり帚で掃いたりしている呼出さんがやたら男前だったということを挙げておきます。

今日もカービィ

2011.05.10 Tuesday[23:01] 相撲 - -

 母校その2ではネット配信の授業をライブ受講出来ない場合、当日中に限り再配信として受講し、少々のレポートを提出することで出席としてもらえる科目がいくつかあるのですが、ニコニコ生放送のタイムシフトはまさにそれですね。日付が変わる前に! と思うと帰宅が遅いからこそ再配信で受講しているときもあるのに、観た上にレポートまで提出しなければならない再配信授業は、午前中開講の講義を履修出来るという大きなメリットがありましたが、それに見合うだけの労力が必要で、体力的には厳しいものでした。2ヶ月に一度はテキスト科目の課題もあり、他のスクーリング授業も当然あるのですから当たり前です。半年でたったの14回が苦しく感じました。
 ニコニコ生放送のタイムシフトはレポートなどありませんが、私はこうやってなにやら書きなぐっており、自分で自分の首を締めています。再配信授業は1日1科目、週に2回が限度と痛感したはずなのに、この調子で2週間毎日タイムシフトで視聴しそうです。休めるのは土日だけか……いや、土日はリアルタイムで8時からだわ。このほうが視聴時間が長くてたぶん疲れるでしょう。ニコ生と公式、併用するだろうし。家から一歩も出られないわ。
 ほんとは電気予報についてとか考察したいこともいくつかあるのに、とてもそんな時間がありません。相撲は22日まで、そして28日は札幌ドームで日ハム-広島戦です。仕事もなんだかつまってきたし、ああ、私、すっげえ忙しい! 主に相撲で! 幸せ!
 いやー、風薫る5月、素晴らしい季節ですね! 今日は大雨でしたがね。

 昨日、技量審査場所2日目のニコ生でのコメント「土俵がカービィに見える」に感化されて以来、土俵が星のカービィにしか見えません。困ったものです。おかしくてしょうがない。
 私はこれまで2chの相撲実況板は、検索でぶち当たるくらいしか見ていなかったのですが、ニコ生のコメントを理解するにはやはりNHK大相撲中継を100倍楽しむ!実況用語辞典の内容を分かっていないと辛いものがあります。母はそんなの何も知りませんから、「わんわんおって何?」などと私に訊いてきます。私も分かりません。実況用語辞典をチェックしていても、馴染みが無いのでとっさに思い浮かびません。
 どうやら名前がニコ生用に変更になったようです。仕事が速い。
 相撲実況板のひとにとっては、テレビで観ながらパソコンで入力するというのが、ニコ生なら1画面で済むので楽、なのかリプレイが無くて不便、なのかどう判断しているのでしょうね。
 個人的には、ニコ生や公式配信は実況や解説がない分、国技館内と同じような雰囲気を味わえるのでこれはこれで良いなと思います。呼出の声も、力士がまわしや手足を叩く音、ぶつかる音がしっかりと聞こえます。行司の衣擦れの音や、呼出が箒で土俵を掃く音まで聞こえてきそうなほどです。そんなのマス席にいても聞こえませんが。前のほうだと聞こえるのでしょうが、そんな金持ちではないので体験したことがありません。

技量審査場所初日

2011.05.08 Sunday[18:43] 相撲 - -

 朝9時ごろからニコニコ生放送goo大相撲公式で弓取りまで視聴しました。ネット配信は素晴らしい。
 ニコニコ動画は私はもうほんと好きでないのですが、非常に便利でした。どこがどのように便利かと申しますと、公式取組映像はニコニコ生放送より数十秒遅れているので、まずニコニコ生放送で観て、リプレイ代わりに公式を観るということが出来るのです。ニコニコ生放送も公式も、編集らしい編集が何一つありませんから、リプレイも当然ありません。しかしながら、数十秒ずれて放送されている二つの生中継を併用することで、リプレイ気分を味わえるのです。
 この、編集らしい編集が無いことで、明日の取組発表や、中入りのダレた様子など、通常のNHKの中継では放送されない部分を観ることが出来たのも今回の動画配信の利点です。あれは国技館内でないと味わえないものでしたが、編集が無いおかげで相撲観戦のだらだらした雰囲気が良く伝わりました。
 また、ニコニコ生放送では、明らかに通常の中継も観たことが無さそうなコメントが見受けられ、そこにマニアっぽいひとが補足をするという場面が何度もありました。特に午前中に。こういうやり取りで少しでも相撲に興味を持ち、好きになるひとが増えるのなら嬉しい限りです。午前中は、普段の中継では観られない若手の取組が観られて新鮮だと、そういうコメントも多く、元々ファンだったが新たな楽しみが増えたという様子も伺えました。
 ネット配信は、これまで相撲に縁のなかった層への新規開拓へ繋がっているように感じます。国技館へ行っても午後からとか、中継を観ても最後の1時間くらいとか、そういうファンが朝から観ることもあるかもしれません。中継の無い場合の苦肉の策ではなく、今後も続けて欲しいですね。
 ただ、古くからのファンであるお年寄りにとって、ネット配信などあってないようなものでしょう。ネットでお買い物をちょくちょくしている私の母ですら、私がセッティングしなければ配信を観られませんでした。やっぱりテレビ中継、せめてダイジェストが無いと。場所が通常通り開催されるようになれば中継もダイジェストも復活するかもしれませんが、このままネット配信のみに移行することには賛成出来ません。

 今朝は9時ごろにニコニコ生放送にログインしましたが、まだ中継は開始されていませんでした。これは前相撲の中継が無かったためだと思われます。前相撲は番付に載る前の新弟子のデビュー戦みたいなものですから、中卒のまるっきり子供としか思えない少年たちが出てきます。私はこれも好きなので、是非放送していただきたいのですが、番付にも無いのでは放送する価値が無いというか、お見せするのはちょっとという遠慮なのでしょうか。
 序ノ口の取組が始まった頃に、もう既に1万人ほどが視聴していました。なんだよみんなそんな朝から、相撲好きなんじゃんもう、ツンデレめ! と思いました。需要あるじゃん。あるんだよ需要!
 序ノ口、序二段、三段目、幕下、ここまでは中継のカメラは固定でした。公式の配信も同様です。力士の紹介も、行司の紹介も、呼出の紹介もありません。基本的には呼出の声と、行司の声、そして場内アナウンスだけです。会場内音声そのままみたいで、マイクを通す場内アナウンスとまだ若く未熟な行司と呼出の声では大きさが違い過ぎて、音声を上げれば場内アナウンスが大きすぎ、下げれば呼出の声が聞こえないという事態でした。
 しかし、十両からはニコニコ生放送では画面の上に、公式配信では字幕で、しこ名が表記されるようになりました。十両格ともなれば行司や呼出の声もよく通るようになり、会場内音声だけでもなかなか聞き取りやすくなりました。また、公式配信では、どすこいFMのメンバーによる解説が始まりました。
 どすこいFM(83.4Mhz)とは、国技館内で放送されているFMラジオ放送で、通常は本場所の国技館内でしか聴くことができません。途中でクイズがあったり、出演している親方やアナウンサーのいろんなエピソードや取組内容への容赦のないツッコミなど、なかなか砕けた内容の放送です。今回はメンバーは同じですが内容はしごく真面目で、しかしNHKの中継ほどは堅苦しくない雰囲気でした。このFMどすこい的解説を味わえるのだから公式配信はお得感があります。
 十両の取組が始まる少し前から、私はヤクルト-広島戦もtwitterで追っていたので、この時点で野球とニコ生と協会公式と、ひとつのパソコンで3つを平行して観ることになってました。もう大変。

 ニコニコ生放送では、私は今日は3回、追い出されました。昼過ぎと幕内が始まった頃と、琴欧洲が出て来た頃です。もっとも、途中で洗濯したり掃除したりと何度か席を外しているのでその間のことは分かりません。まさか全取組は観られませんでした。朝は座席が正面の最前列でしたが、昼過ぎには右になり、最終的には立ち見になりました。相撲中継なんだから正面、向正面、西、東で表記すれば良いのにと思います。
 ニコニコ生放送に追い出されても、協会公式配信が止まることはありませんでした。これまで、夕方にちょっと結果を知りたくて協会の公式を観ようとしても、アクセスが多すぎてダメと冷たく断られることが多かったのですが、今回はそれはありませんでした。通常ネットで相撲を確認する人々が、ニコニコとひかりTVと公式と、分散したからでは無いかと推察しています。
 放送終了時刻を気にする必要が無いので、弓取りまでのんびり放送していました。このとき、いつもは弓取りが始まると両国駅が混むことを想定してほとんどのお客さんが席を立つのですが、今日画面に映っていた範囲では半分以上が席に着いたまま弓取りを観ていました。初国技館人口が多かったのかもしれません。弓取りは千代の花が引退したので、今場所からは春日山部屋の祥鳳に代わりました。立命館大出身の男前です。良いねー。応援しよう。
 結びの一番では、ニコニコ生放送の視聴者は15万人を超えていました。それでもそんなに追い出されないのですから、中継としては楽しめるレベルを維持していると思います。落ちたのは関取の取組開始後でも5回程度です。公式もそのくらいですかね。
 画質も思ったほど悪くはありません。少し画面が小さく感じますが、テレビではないのだから仕方が無いでしょう。ただ、力士の肌艶や、汗のかきかた、筋肉の張り、そういったものをよく見ようとするとかなり物足りなく感じます。行司の装束も、金糸や銀糸の刺繍がよく見えません。
 それから、カメラワークがいつもと全然違ったのは新鮮でした。立ち会いが時間いっぱいなのに、力士の片方の顔をアップで映しているなんて。斬新すぎます。最近のNHKは引くときのスピードが速くてそれは嫌だったのですが、さすがに立ち会いは引いてくれと思いました。会場内を映すことも少なく、花道の奥を映すことも無く、いつも映るところが無くていつも映らないものがある、とにかく新鮮で楽しかったです。

 行司といえば、木村正直が復帰しました。病気療養から4ヶ月ぶりの土俵です。ニコニコ生放送では正直正直と大騒ぎでした。彼はちょっとだみ声っぽく、がなる感じでノコッタノコッタノコッタと連呼するのです。背も高く白髪が美しい見栄えの良い行司ですが、時々うるさい(笑) しかしいないとなれば寂しいものです。復帰は素直に嬉しいですね。定年まで頑張って欲しい。
 また、ニコニコ生放送では立呼出の秀男が大人気。私も大好きです。今年の協会カレンダー、秀男の写真は保存版ですよ。そこらへんを良く分かっていない、一般的なニコ動利用者が戸惑っているようでした。相撲は取組だけでなく、行司も呼出も広告ですら、楽しめるということをここで学習して相撲ファンになってしまえ。
 お茶屋さんはもうすっかりシャッター商店街状態だったようです。たっつけ袴の皆さんがうろうろしていないのはこれも寂しいものですが、視界を邪魔されることも無いので枡席ではむしろ観戦しやすいかもしれません。でも、焼き鳥も営業していないとは! 楽しみが半減ですよ。焼き鳥無しで観戦なんて。
 無いと言えば、懸賞も基本的にはありません。呼出さんたちも、いつもは背中に「なとり」など広告の入った着物を着ているのが、部屋やしこ名の入った浴衣になっていました。これはこれでなかなか……色気があったと思います。

 さて、豊真将とか高見盛とか、見どころはありましたが、私が本日最もすげえええと思ったのは、結びの一番です。白鵬-豊ノ島、白鵬が鋭い立ち会いで思いっきり豊ノ島に当たりました。豊ノ島は立ち後れたわけではないですが、受ける形に。でも全然、そのまま押されることはありませんでした。これはすごいです。なんでそんな受けて立つ横綱相撲してるんだ豊ノ島。どっちが横綱だ、という立ち合いでした。
 結果的にはあっさりと危なげなく白鵬が勝ちましたが、白鵬に当たり負けしない豊ノ島、期待してしまいます。勝てなきゃダメだけどさ……
 魁皇は、相手が待ったしたからちゃんと立たなかった、という感じの立ち合いでそのまま相手に押し出されました。どんなのが無気力相撲かと言われたら、こんなの、と答えたくなるような内容です。明日以降の奮起を期待します。
 明日はタイムシフトを予約してみました。呼出の節男さんがtwitterで自分の呼び上げを批評して欲しいと発言されていたので、注目して観戦するつもりです。

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