シャーロックホームズ2
観ましたよ。3月10日(土)に。
正式なタイトルは「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」です。公式サイトの「最新情報」はfacebook→http://www.facebook.com/sherlockmoviejp に繋がります。
1作目を観に行った友人の経済学者と一緒に行きました。1005からの上映で、念のためチケットを買っておくかねー、まあどっちでも良いけどねー、きみに任せるよとやややる気の無い経済学者に、そっちから誘ってきたんじゃねーかと少々むっとしつつ、オンラインで座席を確保しておきました。10日は109シネマズの日で誰でも1000円なので、今回は109で観ることにしました。
109シネマズの良・席・予・約は、手数料も無く会員登録も無くチケットの購入が出来るのでたいへん便利です。ワーナーマイカルシネマズのe席リザーブは、チケット1枚(1席)あたり100円の手数料がかかるので、ケチケチな私は利用しにくいのです。手数料の上限額は200円ですから、家族連れやグループではそんなに負担ではないかもしれません、私は一人か二人でしか行かないのでせっかく1000円の日なのにーと思ってしまいます。もっとも、良席予約は3日前からしか購入出来ませんが、e席リザーブは1週間前から買えるので、それがメリットだと思えば100円は痛くないでしょう。TOHOシネマズのvitも手数料がありませんが、こちらは2日前からしか購入出来ません。
3月10日は朝から小雨が降っていて、地下鉄に乗れば良いのに、見えている場所に行くのに何故地下鉄、と思って歩きました。10分くらいですね。でもCat'sシアターが出来てからは見えにくいの。途中で、「あの、109シネマズはどっちへ行けば良いのでしょうか」と尋ねてきた男性がいました。徒歩10分なのに草ぼうぼうの空き地ばかりでで建物が見えなかったらそりゃ不安になるでしょう。
1015くらいに劇場に着いたら、チケット売り場はディズニーランドかと思うくらい、混雑していました。ここで事前にチケットを用意していた私の判断を友人に褒められました。あんまり嬉しくない。誰でも1000円、土曜日、ドラえもん公開中、が家族連れがわんさかいた理由のようです。そしてホームズは初日。混むわけです。
彼は映画だからねとポップコーンを購入していたので、せっかくだからドラえもんのやつを買ったらどうだと意見してみましたが、彼の甥や姪は公開してすぐに観に行ったそうです。そのドラえもんのポップコーンのケースも既に入手しているとのことです。さすがだな。この頃、私はコナンくんの映画を観に行くか迷っていました。結局行っていません。黒服の男達がなんともならんのだろうと思うとあんまり気持ちが動かず……
私は公式サイトを観ないで出かけており、友人が登場人物にアイリーンがいなかったので2作目には出て来ないのだろうと言うからそのつもりでいたら、普通に出てきたので拍子抜けしました。なーんだ、だったらちゃんと登場人物として人物紹介しておけば良いのに、あれ? 死んじゃった……? というあっさりしたものでした。帰宅して確認したらちゃんと紹介あったし。しかし、あれは死亡が確認されていませんから、次回作で出てくるかもしれませんよ。原作では「ボヘミアの醜聞」にしか出て来ないはずの彼女があれこれ暗躍しているのですから彼女については何でもアリです。
前作の流れから、モリアーティ教授が主体であろうことは分かっていたので、当然ながら最後はライヘンバッハの滝であるはずです。いくらなんでもそこを変えるわけはない。そういった点では非常に安心して観られる映画でした。さあさあどうやって落ちるのよ。
などとのんきに構えていたら、マイクロフトの全裸にしてやられました。全裸。もうしっかり全裸。しかもたるんでる。お腹出てる。お尻垂れてる。おっさん。素晴らしい。おっさんの裸。うふふ。個人的にもっともおすすめのシーンです。
さて、今回のヒロインはアイリーンではなくて謎のジプシー、シムであるようです。観賞後の私の感想は「若いころの八代亜紀」、友人の感想は「浅野温子の若いころ」でした。まあそんな雰囲気の女性です。若いころ、ではない女優を選ぶなら米倉涼子だろうと合意に達しました。アクションシーンはなかなか。ダンスのシーンもぐるぐる回るカメラワークがスピード感溢れていて良かったです。
ホームズとワトソンのやり取りとして、これは面白かった! というのは無いなあ。出た死んだのわりとアイリーンの印象が強かったし。砲台をあれこれやってみるとことはコミカルで面白かったです。あと、医者らしい活躍を見せるワトソンは萌え。あの薬で蘇っちゃうのはやり過ぎ。滝から落ちたけど生きてましたテヘ、だってバリツだもん、と良い勝負です。
前作に続き、ちょっと時間を戻ってその場面を違う角度で見せる、という手法が使われているのでぼんやり観ていると時間の流れについていけないときがあります。でも、マイクロフトの裸で目が覚めるよ! 全体的にマイクロフトが大活躍しています。花嫁を迎えに行ったり。
モリアーティ教授は、前作では小さい銃を持っていましたが、2作目ではそれがありませんでした。なんででしょうか。気になります。でかい銃はあちこちで出てきてぶっぱなしまくりだったのにね。
あれでもしモリアーティ教授関係が終わるなら、第3作目はいったい何がネタになるのでしょうか。時系列で「空き家の冒険」だの「犯人は二人」だのやるのだとすると地味すぎるでしょう。ああでも「犯人は二人」だと、全力疾走するワトソンさんが見られるのね。楽しみです。
古楽月間2011 第1回 チェンバロ・フェスティバル in 東京
10月23日(日)は村治佳織さん大好きっ子の友人に誘われて、上野学園石橋メモリアルホールで行われた「古楽月間2011 第1回チェンバロ・フェスティバル in 東京」に行ってきました。当然のように彼はコンサート9のみか、他も聴くか訊いてきまして、あんまりお高いのも帰りが遅くなるのも嫌だったので、まあとりあえず9だけで、というわけで9だけです。とりあえずも何も、前売りを買うのだから9だけ確定ですけども。もっとも、23日にも出演していて、でもお互いの都合で22日だけでということになりました。
私はチェンバロの演奏はたぶん、訊くのは2回目でしたけれども、こんな音だったっけ? と思いました。ギターのまろやかさと比べてしまうからでしょうか、ピアノに似た見た目に騙されているのでしょうか。ちょっと高い音が響く感じ。嫌いじゃないです。ただ、ピアノみたいな外観から、ついついピアノっぽい音を予想してしまうので、なんか違う、と感じてしまうのでしょう。
いくつもの公演を続けてやっているので待ち時間が少しあるのですが、ホールにチェンバロが展示されていて暇つぶしには全然困りませんでした。製造過程の解説もあり、けっこう楽しめました。こじんまりしたホールで、ひとが多く混雑していましたが、混乱は無いし見物するものもあるし、空調も強過ぎず弱過ぎずわりと快適でした。
このときの村治さんは、すげえええという感じではないものの、まあわりと普通でしたが、その後、橈骨神経麻痺を再発して今後の公演予定がキャンセルとなりました。11月10日のオペラシティは問題無かったと、友人から連絡がありました。またしばらく村治さんの演奏を聴けないようです。
それより上野学園大学のサイトはひっでえな。当日公演が終わると最初の告知ページがもうページが404 not found だぜ。公演は終了しました、とかひとことつけて少しは取っておけばいいのに。チラシをpdfにしたものは残っているけど……文字に背景画像が被っていてたいへん醜い、いや見にくい。芸術の学校なのに良いのかね。こういう演奏会って半分は学校の宣伝でしょうに、終わったら404って素っ気なさ過ぎです。その後、改めてページが作られていますが、だったら最初からそっちを使っておけば404にはならないのに……サイト作成についてのセンスが無いと思う。
コンサートの前には、ふたりでブラッスリーレカンでお茶を飲みました。ついでにケーキもいただきました。私はその前に秋葉原で買い物をしたり、三ノ輪まで行って花電車を観たりしていて疲れたので、甘いものは助かりました。彼は彼で出かけていて昼飯抜きだったとのことで、おしゃべりしながらガッツリケーキです。私はアップルパイ、彼はオペラを頼みました。
このお店は、上野駅構内の元貴賓室を改装したもので、たいへん上品な雰囲気です。そんな中、遠慮のない男女がいちゃラブでもなんでもなく、お互いのケーキを半分こして食べているという、品の無さ。いつもこんなです。
ブラッスリーレカンは、上野駅中央改札からすぐの、アトレ上野レトロ館1階にあります。場所としてはとても便利ですし、古い上野駅の雰囲気が味わえる場所です。彼は紅茶好きでわりとケチなくせに奇麗で上品で落ち着いたお店を探してくるのがとても上手い。
コンサートの後は、今度は夜の花電車を観に行きました。以下続きに、三ノ輪での昼の花電車と東池袋での夜の花電車について記載します。画像はそれなりにでかいのでお気をつけ下さい。
今年は都電が100周年ということで、35年ぶりに花電車が走りました。詳細は東京都交通局のお知らせをご覧下さい。
まずは、三ノ輪橋で昼間の花電車を見学しました。これは秋葉原で合流した私の彼氏と、ふたりでです。行き先案内のところが、「Happy Birthday Box」となっています。かなりひとが集まっていたので、あんまり奇麗に撮れませんでしたが、こんな感じです。外観は白くて100周年記念のプレートが載っているケーキという体裁に、現在運行している都電の車両の小さい模型のようなものがちょいちょい載っています。お人形さんも乗っかっています。こんな妙な都電なのに、やっぱり都電には薔薇が似合う。
この日は、私は午前中に秋葉原で少々買い物をし、そのあと秋葉原から地下鉄日比谷線で三ノ輪、そこから徒歩で三ノ輪橋まで行きました。14:20に来るはずの車両を目指して、14時頃やっと仲御徒町から乗りました。迷子になって、秋葉原から乗れなかったのです。三ノ輪から三ノ輪橋までは約200メートル、三ノ輪橋から三ノ輪までの移動をしたことはあっても、逆は無かったのでキョロキョロして見つけた看板を信じて行くと見覚えのある商店街入口が! わーい、とちょっと暗いその仲見世のようなところを抜けると天井が無くなって都電の終点であるちょっとした広場が。わんさかひとがいて、警察も待機していました。まあそうだろうね。
孫を連れた白髪まじりのご夫婦や、小さい子供連れの若い夫婦、野次馬的らぶらぶカップル、そしていかにもマニアです! というごっつい一眼の男性集団という客層(?)でした。あれだね、どうしてオタクなひとたちは、すぐアキバ系オタクだなと分かるような格好をしているんだろうと思っていましたが、他のオタクも基本は同じですね。オタクでなくても同じですね。若い女性も、だいたい流行の服や靴で、ブランドと言うか系統はだいたい分かるもの。それ、男だとあのおじさんはゴルフ好きなんだろうなあとか、分かる感じで、アキバ系はアキバ系ということなのですね。もう少しあからさまにオタクな感じなの止めれば良いのになどと思ったこともありますが、ゴスロリ好きな女性がいくつになってもゴスロリなのと同じなのですね。
オタクと服装論はさておき、その後15時に上野駅という友人との約束のために私はまたダッシュで三ノ輪まで戻り、地下鉄に乗りました。彼氏は周辺を散策してから、花電車を追いかける形でいくつか後の都電に乗って帰ったようです。結果的には約束の時間よりも早く着いて、友人を優雅に待つ女だったわけですが、手元にパソコンを抱えているのにはちょっと嫌な顔をされました。何故なら、それコンサートの間どうするの? ということです。
学校職員やもしかしたら学生がやっていることだから仕方ないのかもしれませんが、最初受付で訊いたところ「お荷物のお預かりは承っておりません」で、会場入口では「そちらのお荷物、もしよろしければお預かりさせていただきますが…」でした。なんなんだ。上野学園大学はサービス良いのか悪いのか、分かりません。
演奏会の後は、友人を誘って、夜のライトアップ花電車です。彼の帰宅の都合上、大塚駅前18:24狙いで行くのが良いだろうと、上野から山手線で大塚まで。と思ったのに彼は途中で心変わりして、池袋で降りて東池袋まで歩いて行ってそこで見ようと言い出しました。結果的にたぶん、これは良かった判断です。大塚駅前だと恐らく混雑が酷かったでしょうし、東池袋だと駅前すぐに信号があって、そこで都電は動けなくなるのです。
昼間とは撮った向きが違いますが、ライトアップされるとかなり派手です。奇麗でしたけど、何も知らずにこれを夜に見かけた私の彼氏が「お化け電車だ」と言っていたその気持ちが分かる。
駅前の信号が変わり、走り去る花電車の写真を撮りましたが、シャッタースピードを上げれば電車だけが明るくて何がなんだか、当然ですが調整する時間など無く、ぼんやりとした後ろ姿だけが都会の中で異様な雰囲気を放っています。
ところで、上野学園大学の近くには、銀座線踏切(上野検車場)があり、地下への線路が見られたり、検車場の中にはいくつか車両があったりと、ええ、覗くと楽しいです。友人に「撮りたいでしょ?」とからかわれ、べっつにー! と言って通り過ぎましたが、素直に撮ってくれば良かったなと思ったり思わなかったりです。
WiMax感想
先月購入した1015PXがWiMax内蔵だったので、最初の月が無料ということもあり、どんなもんか試してみようと思いまして、購入時に薦められた業者で契約してみました。年間契約ではなく2段階定額プランをとりあえず使ってみて、良さそうだったら年間契約しても良いかも、業者は改めて検討するけど、というつもりでした。
結論から申し上げますと、それなりに使えるが私には今のところ必要無い、です。
まず、残念ながら職場で入らない。建物の外に出れば弱々しく入りますが、建物の中はまるでダメでした。昼間にメールの確認したい欲求は全然満たされません。ただ、電車の中は確かに便利でした。移動中に確認出来るのはすごく便利です。
しかしながら、移動中に確認出来るというのが逆に問題で、私は解約しようと思っています。だってねえ、私の通勤時間1時間半から乗り換え悪いと2時間のうち、約60分が電車内ですよ。しかもたいていの場合は座っています。座らずにパソコンなんて使えませんが、もはや通勤電車を寝台車扱いしている私にとって、電車内でメールチェックそのほかをする=睡眠時間が削られる、です。往復合計約2時間の睡眠時間が毎日削られるなんて、週に3日くらい試しただけでもう勘弁と思いました。
あと、やっぱり10.1インチは画面が小さいですね。慣れないWindowsであることを別としても、横長の画面で小さい文字を読むのが辛い。キーボードは、私は手が小さいのでほとんど問題ありません。多少配列は違いますし、変換がことえりとは違う感じで馬鹿ですが、それはたいした問題では無いです。動きが遅いのも、まあ、atomだし、程度で我慢出来ますが、文字を読むのが大変なのは、メールの確認も辛いしこうやって自分であれこれ書くのも不便です。配列が違う上によく見えないんじゃなあ。入力はしなきゃしないで済みますが、読まないのではわざわざ移動中にやっている意味がありません。そうするとやっぱり13インチのMacBookProが快適となり、こいつはWiMaxなんて無いから繋ぐとしたらルーター買ってっていうか、2キロもあるMacを持ち歩くのか? 13インチを電車内で開くのか? 持ち歩くのはトレーニングだと割り切ったとしても、13インチは隣のひとに迷惑です。そして鞄が傷む。体重の多いひとの靴がすぐダメになるのと同じ理論です。
会社はもちろん、そのほかも私のうろちょろする範囲はどうにもイナカらしく、WiMaxが使いにくいうえに睡眠時間も足りなくなるのでは、自宅でこうやって帰宅後にやっても同じゃねーかと思ってしまいましたので、時期尚早であるという判断に至りました。
実は測定したら自宅ではCATVよりも2倍くらい速いのですが、元々1015PXがMacよりも動きが遅いので、残念ながらWiMaxの速さをあんまり体感出来ませんでした。MacをWiMaxに繋げられたら病み付きになるかも。でも動画なんて相撲くらいしか観ないし……うんまあ、今後は使っても1dayでしょうな。
猫舌対策
退職したひとから、お礼というかお世話になった、なんだろう、記念品にマグカップ用のシリコンキャップをいただきました。ラップいらずでエコ! 飲みかけのマグカップにサッとかぶせれば、保温効果も。
とのことですが、むしろ逆です。冷めるまで待つ間にホコリが入らなくて良いです。
特に密閉出来るということも無く、上からちょっと押せばきっちり閉まるという説明が箱にありましたが、そのときは閉まるけれどそのうちただ乗っかっているだけの状態になります。冷えてくれば中の空気の体積が減って、もっとしっかり閉まる気がするんだけど、そんなことはなかったです。ここ2日間の観察の結果です。
使ったマグカップは、2007年にローソンのキャンペーンでシールを集めてもらったもの。おそらく、200ml入ると思います。ほぼ円筒型の、上から15ミリくらいあけたところまで液体を入れて、180mlほどになります。こいつにミルクと砂糖の入ったコーヒーを入れて、ふたをしてしばらくすると、最初に上からちゃんと押して密閉風味にしてあったところが平らになります。5分ではならない。その後はついつい仕事に夢中になってしまっていつも計れていません。
開けるときに上手くやらないと、キャップについた水滴がキャップを伝わってコップの外にこぼれることがあります。どうせこのコーヒーの一部だった水よ、とは思っても、キャップについた水滴がぽたぽたコップの中に入っていくのを眺めるのも複雑な気持ちになります。このあたり気になるひとは気になると思いますが、そこらへんを気にしないなら、お茶やコーヒーが冷めて適温になるまでの間にホコリが入ることを防ぐことができます。なかなか良い。
スプーンは本当に細いものしが挟めないので、かぶせた後にスプーンに取りかかるとたぶんコップを倒すことになるでしょう。
裁縫はすごいの
洋裁でも和裁でも良いんですけど、とにかくお裁縫の得意なひとと言うのは尊敬しますね。あんな度胸は私には無いので。
あれ、スゴいとしか言いようが無いですよ。何かこう、取り返しのつかないことをしてしまっているという恐怖は無いのでしょうか。思い切りと決心とぶれない姿勢ですよ。私には出来ない。
どういう気持ちで生地をどんどん切っていくんだろう。迷いが全然無いように見えます。切っちゃったら、後で間違ってたらどーすんの????? ザックリやっちゃたらもう、やり直しは出来ないのに。卵やミルクと同じで、元には戻らない。
尊敬する。すげー尊敬する。何度採寸したって、私は決心がつかなくて、生地を買うときも母と電話で確認しながら、それをお店のひとにも聞いてもらって太鼓判を得てから買って来て、結局自分では切れなくて母に切ってもらったし。何を作ったって、クッションカバーですけど。ただの四角ですけど。でも、お店のひとに「縫い代は1センチで考えていて、使うミシンはこういうので、ファスナーはこれを使う、クッションのサイズはこれで、洗濯で縮む可能性を考慮して少し大きめなくらいのカバーを作りたい、裁断を間違えたときのためにさらに一回り大きめの生地を買うほうが安心だと思うんだが内側にあまり生地が残ってだぶついても……」などなど、失敗したときの対策をすべて網羅出来る生地の大きさを算出してくれと迷惑な依頼をしました。でも安心出来なくて、同じ大きさの新聞紙で試作品を作ってみたりしました。
生地を切るなんて怖い事を、被服専攻のひとはどうしてあんなに簡単に出来るんだろう。私は完成した後だって作り直せる編み物しか、出来ない。粘土細工は良いけど石を彫るのは苦手だし、鉛筆は好きだけど筆は怖い。油画は良いけど水彩はびくびくする。目分量で塩とか砂糖とか、入れてるの見ると気が遠くなりそう。だってさあ、勝てる喧嘩しか、したくないじゃない。
ツンギレてみた
べつに世間が大騒ぎするほどのことだと思ってないんだからねッ
母校その1で本格的な情報処理の講義が、情報関係以外の学科でも始まった頃、我が母校は英断なのか信者が牛耳っていたのか単に安かったのか、なんとNeXTStepを導入しました。笑っちゃうのは、学生が自由に使えるマシンはNeXTSTEPなのに、各研究室はたいていWinを使っていたのでデータその他にまったく互換性が無かったことです。
私が第1次大学生時代の大学3年生の時、つまり1999年はNeXT社がApple社に買収された(1996年)後で、私が当時付き合っていた男性が就職活動のとき「大学ではどんなOSを使っていましたか?」という質問をされてNeXTワークステーションであると答えると、どよめいたそうです。そんなマニアなものを、という感じで。技術関係の部署以外のひとには分かってもらえなかったと彼は苦笑していました。彼は私がMacを勧めてもWinのほうが良いと譲らず、そこらへんで袂を分かつことになったわけではありませんが、コンピュータに関する意見は合いませんでした。音楽性の違いもそんなに無かったんですがね。
見事に無愛想な「コマンド、またはファイル名が違います」に、この素っ気無さが良いんだ! などと倒錯的な愛情をMS-DOSに注いでいた中学から高校時代、父がMacintoshを購入してきました。印刷関連の仕事に使うためです。漢字talk7だったと思います。マウスを使うインターフェイスは確かに分かりやすかったのですが、あの無骨さこそがコンピュータじゃないかこんなの安っぽくてダメよと決め付けて、父とは決裂しました。しばらくして取引先とのやり取りにMacだと不便ということで、父が購入して来たNECのPC98シリーズはWin3.1でした。なんとびっくり、ハードディスクが内蔵されていました。フロッピードライブが1つしかないの。どういうこと。
起動して私は驚きました。黒い画面ではないからです。使ってみればMac的なインターフェイスは便利でしょうがないくらい便利でした。話には聞いていたけど革命ってこれのことかと思ったものです。ごめん、Mac馬鹿にしていた……反省した私は、そのWin3.1をものすごく可愛がって使いましたが、同時にMacも使いました。そして、Win3.1が時代遅れのマシンになり、雑誌で新しいOSを見ましたが、何よこれじゃMacと同じじゃないの、だったらMacで良いわよ馬鹿ぁ! とWin機とは手を切りしばらくMacに親しんでいました。
そして大学の情報処理室でNeXTSTEPに出会い、まーたジョブズか! と思ったわけです。学科の研究室では案の定Winで、98でした。私は高校生のときに触ったWin3.1のイメージしかありませんでしたから、その進歩には驚きました。2000年問題とかいろいろありましたけれど、久しぶりのWinに四苦八苦しつつ、なんかもうほんとWinはMac風味になっちまったなあの無骨さはどうしたんだよ畜生、と寂しく感じたものです。Mac的なものとは一線を画しているのがMSじゃねーのかと。
今でも思うけどね、Winが進化するたびに。Macの後追いじゃねーかと。
母校その1の情報処理室のマシンは、2000年には青白G3になりました。やはり信者がいたんでしょうか。安かったんだろうなあ……たぶん。
iPhoneもiPodもiMovieもiTunesも私は全然使わないし、こんなん誰が使うんだとiなんたらの発表の度に思ってきました。しかしながらあのウザイ無駄にかっこつけたプレゼンがもう無いのかと思うと、なんだよ畜生おめーがたいしたことねーしょーもないことを大げさに言うから面白かったんじゃねーか馬鹿ぁ! という気持ちになります。また何かやらかしてるよこのおっさんは大丈夫か、One more thing ってコロンボの真似するのもいい加減にしろとツッコミながら見ているのが私は面白かったし、あれこれ繰り出してくるものの中から気に入ったものだけ使えればそれで良かったし、スーパーマリオで思いがけないところに思いがけないものがあるのを見つけたときみたいな楽しみを味わうのが好きだった。爆弾マークは「お気の毒ですが冒険の書1は消えてしまいました」的な無責任さを感じてふざけんなこの野郎と思っていたし、OS Xを初めて見たときはそんな視覚的なエフェクトに凝るよりも処理を速くしてくれたほうが100万倍嬉しいのにわかってねーなおっさんと心底思ってました。今でもせっかくの高性能CPUを無駄に使うんじゃねーよと思ってます。
あっさり辞めたのも、Appleが倒産したって知らん顔だろうな違う会社を作ることはあるかもしれんが、と思いつつ、辞めるなんてほんとに体調悪いんだなまさか引退した先代佐渡ヶ獄親方みたいにもしやと思っていたら……思っていたら。くそう、最近のタブレットなんかちょっと興味なくもないけどグッとこないぞつまらんぞ(なんか別なの考えて発表してよ)! きいてんのかスティーブ!
信者じゃないです。いやほんとに。使い勝手が良いものが好きなだけよ。これ書いているのはMacBookProですけど。彼の死を確認したのも。
秋場所やっと観た
土曜はだいたい頭痛で寝てて、昨日は山梨へ葡萄を買いに行き帰りに車酔いしてそれっきり、今日も昼まで寝まくっていたのに同僚から「初回に4点取られたけど大逆転」とカープメールをもらったので起きてちょっと観戦、その後相撲という流れで、やっと秋場所をまともに観ることが出来ました。母が24日の国技館へ向けて、魁皇弁当はもう無いからどうしよう、十両でも高見盛弁当あるのかしらとウキウキです。
毎年のことですが、行った葡萄園は奥屋敷葡萄園です。買ってきたのは、アウトレットのゴルビーと、甲州とビーナスです。ゴルビーは旬が終わりなのでちょっとカビっぽい感じがしますが、甘くて美味しい。私の彼氏はゴルバチョフだと大喜びでした。
日馬富士は巧い。場所前の色々だと、今日の日馬富士-鶴竜はかなり盛り上がるはずの一番なのですが、お互いに4勝4敗ではまったく期待が持てない取組でした。しかしながら、立ち会いのぶちかまし、まわしの取り方、足の掛け方、体重の寄せ方、お互いに技量を感じる良い相撲でした。あっさりと、日馬富士が勝ったようにみえますがね。
白鵬もそうですが、当たった後の対処と言うか、自分の形へすぐ持って行く、体を少し離すとか上手を取るとかもろ差しになるとか頭をつけるとか、その動きが日馬富士は本当に早くていい。ただ、そこが上手くいかないと大抵の場合に体力負けしてわりと簡単に土俵を割ってしまうのが残念です。白鵬は体が大きいぶん、一気に寄られたりしないのですが、日馬富士は軽いので吊られたりするとおしまいですね。でも今日は相手も大きくない鶴竜だからか、なんというか美しい取組でした。
白鵬も万全ですね。当たってすぐまわしを引いて素早い寄り。お手本通りという感じです。
あと、豊真将も良い相撲でした。彼は立ち居振る舞い全部が文句無しなので、それだけにもっと勝ってくれよと思います。豊真将はちょっと真面目すぎると言うか律儀すぎるというか、柔らかい雰囲気が無いのですが、魁皇の引退後いかにも「おすもうさん」的なのは豊真将かなーと思います。
それにしても、日本人大関の候補として人気と期待が半端無いはずの稀勢の里は、今日も相変わらず悪役のような顔立ちでした。もっと強気で攻めて欲しいなあ。今日の把瑠都戦は、土俵際まで追いつめておきながら、把瑠都は腰が立っていたのにどうにも攻めきれず、逆に寄り切られてしまいました。正当派の相撲が好きなひとには嫌がられるかもしれませんが、私は土俵際まで追いつめたら、足をかけたり出し投げっぽく揺さぶったりして土俵を割らせるのもありだと思っているので、もう少しずるい相撲でも良いと思うのです。
そうそう、魁皇の引退相撲は来年、平成24年5月27日です。お忘れなく! 特に私!
まだ事務局も立ち上がってないとのことですが、魁皇の公式サイトも出来たことですし、要チェックですよ。うふふ。
琴ノ若の引退相撲のときと同じく、正面枡席を狙っております。うふふ。
ハリー・ポッターと死の秘宝part2
7月18日(月)に、映画「ハリー・ポッターと死の秘宝part2」を観ました。同行した友人と帰りに一服した際、感想は言っちゃったしtwitterでも少々発言したので、改めて語ることはあんまり無いような気もするのですが、感想というかツッコミを少々述べてみます。これから観るひとの参考にはたぶんなりませんが、自分のための記録として。
以前、自分メモとわざわざ書くけどほんとに自分メモなら公開しない、自意識過剰だというような発言をtwitterで見かけ、いやいやそういう言い訳みたいなことをやっているうちに本当に自分用メモになっていくものだよと思いました。他人が見ることを意識すると多少は分かりやすく書きますから後で自分が見たときにもちゃんと分かりますし。私の場合、手帳にメモした単語の羅列なんてまったく役に立ちません。それに、ブログに書けば、どこに書いたか分からなくなるという問題が解消されます。これも大事です。というわけで公開自分用メモというのはわりとメリットがあると私は考えています。この記事もそのうち、ハリポタの最終っていつ映画やってたっけ? というときにでも私の役に立つことでしょう。
さて、せっかくですから基本情報から。映画『ハリー・ポッターと死の秘法』は7月16日(土)から公開されており、監督はデヴィッド・イェーツで総制作費$250,000,000、3Dと2Dの両方です。我が家から最寄(自転車5分)のシネコンは2ヶ所あり、吹き替えの3D、字幕の3D、字幕の2Dの3種類の公開と、3Dのみ字幕と吹き替えの2種類の公開と、立場が分かれました。これはなかなか興味深い点です。個人的には他のシネコンも調べてどこがどんな勝負に出たのか眺めてみたい。
さて、2部に分けただけあって、あちこちを省くことは無くそれなりにきちんと分かり易くストーリーが述べられていました。原作の(つーか翻訳の)表現だと分かりにくいところも映像にするとあんな感じかと思うくらいにはちゃんと描かれています。どこらへんが私が原作で分かりにくかったかというのは具体的にあんまり出て来ないのですが、学校にみんなで攻めて来たところなんかは、なるほどねーと思ったところが色々ありました。
そうそう、あの学校に死喰い人がたくさん攻めて来たシーン、崖の上で勢揃いしているのがイナバ物置のCMみたいで緊張が切れます。せめてこう、「天と地と」みたいな感じであって欲しかったけれど。
セブルスの純愛っぷりが、どうにもストーカーっぽかったのがちょっと不満です。もっとキモイ少年だったら、ますますストーカーだったじゃないですか、あれじゃ。ちょっと可愛い少年だから、純愛っぽいですけど。いやもう、ほんと、セブルスはリリーに人生狂わされてるものねえ。思わせぶりな女、という受け取り方も出来ると思うの。
全体としては、原作でヴォルデモートとは何かというのが説明されたときに私が思った、「なんだお前が黒幕か」が、あんまりしっかりちゃんとそういう感じでなかったので拍子抜けしました。
どう考えても、ダンブルドアがトムに対する教育を失敗したのが、あの大騒ぎの原因じゃん。ダンブルドア本人から、ホグワーツの生徒だったが、まっとうな大人にしてやれなかったという主旨の悔恨が、正体が判明したころにありました。それで私は、おいおい校長が黒幕かよ、自分の失敗の尻拭いを知り合いの子供に押し付けてるだけかこのじじい、と思ったわけです。
だから原作を読んでいても、いつ、ふざけんなこのくそじじい全部てめえのせいじゃねえかよおおおおおと、JOJOもびっくりな感じになるとずっと予測していて、そうではなかったから驚きました。セブルスが校長に対していまいち素直に従う気になれない感じだったのも、リリーが死んだのはダンブルドアのせいだと少なからず思っていたからではないでしょうか。
トムは寂しかっただけではないか、褒めて欲しかっただけではないかと思うのですが、才能のある子を伸ばしてやれなかった、しかも不良少年→チンピラどころか悪の親玉にまでしてしまったというのは、ホグワーツの教育方針というか直接関わったダンブルドアのやり方に、大いに問題があったのではないかと思わざるを得ません。もちろん、学級崩壊だのなんだのの原因を担当教員の責任だけと思わないし、学校全体として取り組むべきですが、なんかほんとちゃんとやったの? とたいへん疑問です。その後どんだけ改良があったのか知りませんが、セブルスの様子や、ドラコのことを考えても、あんまり変わってないのでは? イギリスのああいう全寮制の学校で、寮ごとの対抗心を煽るのが一般的だとしたら、あんなものなのかもしれないですけど。
それにしたって、ドラコが段々とヴォルデモート陣営に引っ張られて行くのを分かっていて駒として使っている雰囲気のあるダンブルドアは、お前ほんとに教育者かよとしか。
内容はともかく、映画でこうなっててすげー! みたいなのは特になかったですね。
ただ、最後の最後まで、マルフォイ両親が本当に息子を大事に大事にしているというのは良く伝わりました。息子を連れて去って行く後ろ姿は良かった。乗る馬を間違えた中間管理職っぽかったルシウスも、家族第一主義のぶれない父親として面目を保ったと言えるでしょう。ハリーは自分ばっかりが苦労していて、みたいな態度で、ドラコを嫌ってたのはドラコが両親にこれでもかと可愛がられているからではないかとも思います。
で、最後の、子供たちをホグワーツ特急に乗せるシーン、さりげなくドラコもしっかりパパになってましたけれど、相手は誰よ!
めぐり
神奈川県伊勢原市にある石田牧場に併設されているジェラート屋「めぐり」に行ってきました。
いつ行ったっけ。覚えてないや。ええと、6月の半ばです。日曜だったかな、ラジオでカープの中継を聴いたような聴かないような。とにかく、ヒマそうな彼氏が車で我が家まで来まして、私はちょうど新しい除湿器を買うにあたりどこか電気屋で偵察したかったので、運転手さん電気屋までって連れて行ってもらいました。
それが何故か近所ではなくあちこちうろついていたためにいつのまにか伊勢原市に突入しておりまして、ぶーんと通り過ぎようとしたら「ジェラート」の看板が。
美味しかった!
少し柔らかめだけど溶けかけという感じではありません。そういう作りなのでしょう。シングルコーン300円、ダブルで350円。ん? この値段設定、どこかで見たような……母校その1近くの喫茶店のアイスクリームでした。最近はこういうのが流行なのでしょうか。50円しか違わないならダブルだよねーと高いほうを買わせる作戦だろうと思います。300円はたぶん割高設定で、350円がまあまあな設定、と推測させて高いほうを選ばせる。お財布的には、もし、必要無ければ50円出費が多ければそれは無駄ということになるので、買い物としては失敗でしょう。でも、私はアイス好きでいくら食べても良いのでダブルに後悔はない。最近はテレビで映画を観ている間に2リットルを完食、なんて無茶はしなくなりましたが、高校生くらいまでは2リットルのファミリーパックは1回食べきりサイズだと真剣に思ってました。
いや、私のアイス遍歴はどうでも良い。最近はハーゲンダッツ至上主義でもなくなったその理由とか、いろいろあるのですが、とりあえず今回のこのジェラートですよ。
まずは種類が面白い。ミルク以外は季節商品がメインのようです。そのミルクにしても、石田ミルクを基本にしてバリエーションがあります。説明が難しいのでここらへんは「めぐりのメニュー」をご覧下さい。
周囲の農家と協力しながらやっていると言うことで、トマトならトマトの生産者、抹茶ならお茶の生産者の紹介が、きっちりとされていました。壁一面に、あちこちの農家の広告と言ったら申し訳ない感じの、生産者ご本人の写真やらコメントやら、ビラみたいなものがたくさん貼ってあります。季節が変わったらまた来よう、そういう気持ちにさせる商品展開です。
その中に、例のセシウムが……っていう新聞記事と出荷制限についてのお知らせが。現在は去年のお茶を使っているが、今後は臨機応変にということです。希望に燃える若い生産者の、非常に落胆した様子がうかがえて気の毒の一言しか出ません。
個人的には、実際にそのお茶畑で放射性物質が検出されたのではなくでも、農協やら何やらの方針も合わせ慎重に対応していることとそのあたりを明確に情報開示して掲示してある姿勢には好感を持ちました。根拠もなく安全安全と主張するより、きちんと検査して自信を持って出荷したいと言う考えには同意します。
話が逸れました。とにかく、アイスは美味しいです。すんなり溶けて柔らかいけれど、ベタベタした感じではありません。コーンがもう一工夫あると最高に私好みなのですが。
どうにもこうにも牧場系アイスやジェラートでは、コーンをないがしろにしているというか、アイスやジェラートには気合いが入っていてもコーンが手抜きと言うか、これでコーンが良かったらもっと良いのにと感じるところが多い。いまいち過ぎて、いっそコーンは止めてカップだけにしたらと思う店もあるくらいです。売りはもちろん、その牧場のミルクなのでどうしても後回しになるのでしょうが、やはりコーンにも気を遣ってもらわないとアイス好きとしては満足を得にくい。是非コーンも研究していただきたいものです。
ご当地ソフトクリームは、あれはとりあえずソフトクリームに定番の普通のコーンならOKです。むしろ、同じじゃないと味の比較がしにくいので、同じにしてくださいとお願いしたい。ただ、牧場系の場合は、単なるご当地ではなくあれもこれも凝っているのにコーンがそれに合っていない味だと、もったいないお化けに叱られてしまえと思ってしまうのです。ああもったいない。せっかくの素晴らしいアイスが。コーンで台無しだなんて。いや、石田牧場のコーンはそこまでではありませんでしたよ。でも、えーコーンはこれかとちょっとガッカリしたのは事実です。
ところで、私は牛を観察してくるのを忘れました。地方の牧場系アイスまたはジェラートの場合、もし牛を拝見出来る場合は牛も観てくるのですが、すっかりぽんでした。お店のすぐ近くに牛小屋あったのに。見損ねてしまった……公式サイトを観る限り、白と黒の普通の乳牛っぽいけど……牛舎の感じとか観られたら観たいのよね。近所の牛小屋と比較して、心の中で「ふーん」って思うだけだけど。飼料にどのくらいサトウキビを入れているのだろうとか、色々勝手に想像しながら牛の見学するのが好きです。
帰りには、何故か本日も持っていた保冷バッグにお持ち帰り用のカップアイスを数個購入しました。電気屋にその後寄りましたが、溶けずに無事だったようです。
結局、その後カラ梅雨で終わってしまったので、せっかく下見した除湿器は購入していません。彼は父親の影響で日立製品を好み東芝を遠ざけ、私は父親の影響でまずはNEC、そして大学の恩師の影響で次は東芝なので、最初に見るものが違います。評価とその理由も違い、議論しながら製品を見るのは楽しい。意見を一部取り入入れることはあっても、勧められたものを買うことはお互い無いだろうが。メーカーの好き嫌いとは使い勝手と慣れであり、変更は難しいのであります。
技量審査場所ってさ
またしても思い出話になりそうな、5月技量審査場所について。
5月技量審査場所は、NHKではなく自前の配信だったが故に、テレビ中継の無い時間にやっている前相撲、ニュースやハイライトなどで普段はほとんど観られない、翌日の取組披露、弓取り、なんと神送りの儀式までが配信されました。中継が無くネット配信であるということ以上に、土俵で行われる取組以外のものをそのまま伝えることが出来た点が、画期的でした。
公式配信では、十両以上ではどすこいFMのメンバーによる解説がされていましたが、ニコニコ生放送ではそれもなく、結びの一番までずっと、解説もリプレイも無いまるで現地にいるような観戦が出来ました。その上で、同時に生放送を観ているひとたちとコメントで盛り上がれるという、かなりお得な状態だったと思います。
行司の口上、弓取り、そして神送り。NHKの大相撲中継では、ましてやダイジェストやニュースだけでは伝わらない、確かに神事だよねという姿がニコ生の、それこそ垂れ流しの状態から伝わったのではないでしょうか。
あの、ユルさ。ものすごい熱戦だったのに、そんな余韻はものともせず、次の力士を淡々と呼ぶ呼出。実は個性たっぷりの行司の皆さん。シンクロ率100%とコメントされていた、土俵を掃く二人の呼出の動き。若い行司や呼出の声は裏返りかすれ、行司よりも小柄で貧弱な下位力士、とにかく呼出は良く働く。朝8時から18時まで、たぶん一番長いのは土俵を掃いている時間です。相撲とは、土俵を掃くことではないかと思うほどです。という主旨のことを高橋秀実氏が著書『おすもうさん』で述べていました。同感です。
とはいえ、人体は60%が水分だから、人間は水ね! ということにならないのと同じで、相撲はやっぱり取組がメインでしょう。しかしながらそれでも、掃いて清めるために取組をやっているんじゃないかと、ちらと疑ってしまうほどひたすら土俵は掃かれまくっています。
途中で私は、これ、観客必要なの? と思ってしまいました。一日中、客がいようがいまいが、ずっと同じことを繰り返していて、土俵上から観客へのパフォーマンスは主に、いわゆる選手であるところの力士ではなく、行司から行われます。明日も来てくれと観客に告げるのは行司の役目であり、力士は優勝インタビューの時に「来場所もよろしく」とアピールするのみです。毎日毎日「明日も賑々しくご来場お待ち申し上げまする」と頭を下げるのは力士ではないのです。力士は本当に相撲を取っているだけ。土俵や対戦相手、親方には頭を下げても、観客に頭を下げないのが力士。周囲を気にせずひたすら土俵を掃き、次の力士を呼び出し、審判を務める親方の世話をし、マイクや座布団を運んだり片付けたり、なんだか超越しているようにも見える呼出さんたち。
観客に語りかけているのは、行司と、場内アナウンスだけですね。物言いがついたときの説明さえ、取組をした本人たちへの説明がメインのように感じられます。
あれはあれでなかなかに完成された世界です。ひよの山の着ぐるみがいたり、どすこいFMで賞品付クイズがあったり、地下でちゃんこ食えたり、しますけれども、それは国技館の周りの部分であってあの会場に入り込んだら別世界です。
以前大相撲秋場所6日目で私は国技館はテーマパークだと申しましたが、いやもうほんとに。テーマパークです。
5年程前、何かの雑誌か特集で、期待の若手幕下力士として紹介されていた富士東(当時は渋谷)が、十両8枚目で勝ち越しました。9勝です。立派なものです。同列で扱われていた稀勢の里はもうとっくに三役と、だいぶ水をあけられましたが、幕下でもたついた分、十両を駆け抜けて上位を脅かす存在になってくれるのではないかと期待しています。幕下上位で勝てない日々が続いた時は、関取になってくれれば万万歳だと思ったこともあるのに、勝手だなあと我ながら思います。
こうやって若手の出世を見守っていると、ジャニーズジュニアが好きというひとの気持ちが分かるような気もします。
などなど、相撲そのものはもうこれでもかってほど楽しみまくったのですが、じゃあ八百長問題はどうなったの? と言うと、正直、まったく解決していないと思います。証拠のあがった(とされる)メンツを外して無料で相撲やって、そんで番付組み直して、それでハイ禊は終了ですって、んなわけねーだろ!
でも相撲協会はそれでおしまいっぽい雰囲気です。2011年5月27日の時点でデイリーには「八百長問題"終止符"名古屋場所正常開催へ」という記事が出ました。おいおい"終止符"かよ、本場所再開の条件としてきた全容解明、処分、再発防止策の『3点セット』
のうち、やったのは処分だけじゃねーか。私はツッコミまくりましたが、文科省からも「まあよかろう」的な返事が参りまして、祝! 名古屋場所開催と相成りました。どんだけ茶番なんだか。
力士を傷つけただけじゃないですか。本当に八百長をやってなかったらしい面々の誇りを傷つけ、仲間内でお互いを売るかどうか疑心暗鬼、場所の中止による士気の低下、やってようがやってまいが今後世間から色眼鏡で見られるストレス。それでもきちんと解明すればそれだけの負担をかけた意味があるでしょうが、結局はナアナアでおしまいです。
とりあえず中止にしてしまった三月場所———その後大きな地震がありましたので結果として中止で良かったですが———も、あれこれ対策するよりはまず中止にしてしまおうという感じがしました。協会は元力士なのですから中止による力士へのダメージがいかほどなものか、分かっていたはずなのに。もちろん、八百長はとんでもないことだから最もダメージがある方法を取ったとも言えます。調査報告によると処分された力士が考案して始めたものではない
のですから、親方だってやってたかもしれないのに親方への処分はどうなってるのか、そこらへんも曖昧なままです。
3月は中止、5月はデモンストレーション、7月は本番、そういう段取りの時間稼ぎと場繋ぎのために開催されたようにしか思えません。タニマチさんやお茶屋さん、巡業やら何やらで世話になる地方の関係者、あちこちに迷惑をかけて、もう何事も無かったかのように7月場所が開催されようとしています。
そりゃあ相撲の存在を世間に広めたし、取組内容は面白かったし、ニコニコ生放送も画期的だったし、新しいファンの獲得に繋がったかもしれないし、でも、八百長問題の解決と言う意味では、どんな役に立ったのか、明確には見えてきません。これもまたそのうち、ああそんなのもあったねーと言われるだけなのかと思うと、ほんとにいったいなんだったのだろうと、疑問でいっぱいです。ほんとに単なる体裁だけのパフォーマンスだったのなら切なすぎます。